City Ride Cus 3



Dec 31 Tue PM06:51 NEWPORT MANSHION
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Meer(Me)「すごい雪ね……ポートランドが見えないわ」
Alex(Al)「初日の出を見るためとはいえ、運転がつらいな…それにこの雪は止むのか?」
Me「天気予報と私の勘が止むと言っているわ」
Al「…その勘は当たる物なのか?」

夕方を過ぎた年末のLiberty City。
振り始めた雪は次第に強くなっていった。

Al「エンジンを掛けて待ってる、荷物を持ってきてくれ」
Me「わかったわ」

Meerはそそくさに家に戻り、荷物を持って下へと降りる。

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Al「旧式の車には辛い天気だな…」

複数の車両を所有しているとはいえ、旧式の車は冬場になるとエンジンの掛かりが悪くなる。

Me「おまたせ❤」
Al「…俺の前ならいいが人の前で気色悪いことはするなよ?」
Me「誰が気色悪いって?」
Al「いえ、なんでもありません(棒読み)」

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Alexは車を発進させ、ショアサイドベイルへと向かう。





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Al「1km先も見えないな」
Me「そもそもこの街は渋滞ばかりで1km先なんて見た記憶ないわ」
Al「そこまで渋滞はすごくないだろ…?」
Me「Viceに居たときは随分すいてたけど」
Al「そりゃあ、あそこは観光地だからだろ」

彼らは以前いた街…Vice Cityの話を始める。

”幼少期の記憶をAlexは覚えていない。父親と言える人物は傍にいなかったし、母親は仕事、常に一人ぼっちだった。
父親の存在、父親が研究していたもの、それらを知ったのは母親が死に、Viceを発つ、そんな時だった。
父親は死んだと聞かされ、数億ドルにも及ぶ遺産と資料を手わされたのみ。最後まで父親の顔を知ることはなかった。”






Al「ほら、着いたぞ」
Me「…あぁ、着いたの」

Meerは瞼を開け、車のドアを開ける。

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Al「叔父さんはこの家をほとんど使ってないからな…埃がすごそうだ」
Me「事前に清掃会社に頼んだから大丈夫…なはずよ」
Al「そうなのか?」

彼らは借りた洋館の心配をしながら扉を開ける。

Me「ほらね?」

きちんと清掃されている邸宅は質素ながらもどこか豪華。2日間の滞在だから大丈夫だと言い切れるだろう。

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Al「相変わらずの雪だな…」
Me「そんなことより早く”やりましょう”?」
Al「やる…?」
Me「すっとぼけるんじゃない、Alex」

Alexは黙って視線を逸らし部屋からの脱出を試みるも……





Al「Meer、起きろ。そろそろでないと日の出に間に合わないぞ」
Me「あと5分だけ…いや、15分ね」
Al「そんな悠長なことを言ってる場合じゃないぞ?」
Me「うん…うん……」
Al「先に車を出してくるからちゃんと準備しておけ」

Alexは先に着替えるとガレージへと向かって行く。

数分もすればエンジンの音とともにクラクションの音が聞こえる。

Meerはその音でやっとこ目覚めると寝ぼけた頭で着替えはじめる。

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Me「おまたせ」
Al「ホント、冬には弱いよな…」
Me「寒いのがいけないんだわ!」
Al「いや、違うだろう…」

彼は失笑しながらもアクセルを踏む。

Al「このままSSVの山に出る。それまでにしっかり目を覚ましておくんだぞ?」

あれだけ振っていた雪もいつの間にか積もることなく止んでいた。

Al「あの車だ。乗り換えるぞ」
Me「別に乗り換えなくてもいいんじゃない?」
Al「この車だと山を登りきれないからな…4WDの方がいいんだ」
Me「まぁ、いいけれどこれは誰の車…?」
Al「レンタカーだ」
Me「ずいぶん豪華なのね…」

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彼らは青いSUT、Declasse Criminalに乗り換えると道なき道、山を登り始める。

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空がゆっくりと明けはじめる。
早朝だというのに飛行機雲が見える。長時間のフライトをしてきたのだろう。

Me「ここからは…歩きね」

彼女たちは車を降りると日の出の方向に向かって歩きはじめる。
うっすらと顔を出した日の出は淡い色彩を放つ。

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Al「綺麗だな…」
Me「ええ、とても幻想的で綺麗だわ…」

彼らは初日の出を拝み、その綺麗で幻想的な美しさに見とれる。
そしてだんだんと明けていく空を見上げながら彼らは言う。

「Happy New Year !」