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サンフィエロ ハシュバリー マンション
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Jake(Ja)「わりぃな、家事までやらせっちまってよ」

トライアドの貨物船襲撃から一夜明けた今日、ジェイクはシェリーと自宅でのんびりと何もない一日を満喫して居た。
貨物船からはありとあらゆるものを拝借した。といっても回収したのはルチャドールズメンバーであり、ジェイクは中身までは把握していない。

Shery(Sh)「大丈夫よ、ジェイク。私だってこれくらいはできるわ」

シェリーはジェイクに微笑みながら、テキパキと家事をこなす。
一見鈍くさく見える彼女だが、こう見えても家事は得意だったりする。料理はまずまずで修行中と言ったところだが…。

ジリリリリ

ジェイクの携帯が鳴り響く。最近はやっとこ携帯の設定を覚えたのか、着信音は以前に比べてやや抑えられている。単純に誰かに設定してもらったのかもしれないが。

Ja「悪ぃ、電話だ」

ジェイクは一言シェリーに断りを入れると、ディスプレイを確認してから電話へと出る。
一言断りを入れるのはジェイクとシェリー、2人で決めたことなのだがそれはまた別の話。

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Ja「ああ、俺だ」
Tylor(Ty)「よう、ジェイク」

電話の相手はボス。ボスから電話してくるという事は何かしら問題でもあったのだろうかとジェイクは考えるが、至って落ち着いた口調でしゃべるボスにジェイクは安堵する。

Ja「電話してくるってことはなんかあったのかと思ったが…」
Ty「毎回トラブルが起きるわけないだろ。電話したのはお前に見せたいものがあるからだ。なんならシェリーも連れてきていいぞ」
Ja「俺がシェリーといるのもお見通しってことか…」
Ty「まぁそのなんだ、サーシャのおかげっつーか…んなことはどうでもいいから早くこっちに来いよな」

ボスはそれだけを伝えるとジェイクの返答も聞かずに一方的に電話を切られてしまう。
ジェイクはやれやれと思いながら携帯をしまうのだった。

Ja「シェリー、ボスがなんか見せたいもんがあるらしいんだがお前も来るか?」
Sh「そうね…サーシャちゃんに相談したいこともあるし私も行くわ」
Ja「…相談したいこと? 何を相談するってんだ?」
Sh「ひっ、秘密よ!」

ジェイクはシェリーに一緒に拠点へ行くかどうかを聞く。無論ボスの許可も取れているので連れていくことに問題はないのだ。
シェリーの回答はイエス。しかし理由はジェイクとつきそいとは別件のようだ。ジェイクは不思議に思いながらも特に気にすることなく、シェリーと共にガレージへと歩く。

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2人は車に乗り込み、通りへと出て行く。本日のサンフィエロの交通量はいつもと変わらず、多すぎず少なすぎずといったところである。

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無論休日の午後ということも関係してか、わりかしスムーズなのは確かなのだが。

ジェイクの運転する車はルチャドールズの拠点であるサプリ製造工場に向けて走る。さすがは近距離にあるということだけあり、15分もしないで到着する。

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Ty「やっと来たか」

ボスは到着するジェイクの車を眺めながら、地面に腰を掛けて待ち構える。
ジェイクは適当な位置に車を止めると、一直線にボスの元へと歩く。

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Ja「ボス、このサルタンの山はどうしたんだ?」
Ty「貨物船に積まれてた車だ。アイツらはこれをギャングカーとして使うつもりだったんだろうな」

ジェイクとボスは止めてあるサルタンへと目を向ける。色とりどりのサルタンはバリエーション豊富であり、クーペ仕様のRSも含まれている。

Ja「これをどうするつもりなんだ?」
Ty「サルタンはストリートレーサーに人気が高いしその筋の人間に高く買い取ってもらうさ」

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カリン・サルタンはフルタイム4WDのミドルサイズのスポーツセダン。
そのデザインや性能から非常に人気が高く、根強いファンも多いのだ。無論ストリートレーサーも例外ではない。ストリートレーサーからしてもこの車は評価が高いのだ。

Ja「そうか、それはいいんだが、見せたいものっていうのは何だ?」
Ty「そういやそれで呼んだんだったな。とりあえずこっち来い。シェリーも一緒だろ?」
Ja「相変わらず物忘れが激しいな。そろそろ歳なんじゃねーか?」
Ty「ぶっ殺されたいのかてめぇ」

ジェイクは本題を切り出す。気になったこの並べられたサルタンについては解決したので当然の流れであるが。
ボスはと言えば呼んだ理由を軽くボケるが、ジェイクからは年増呼ばわりされ、少し機嫌を損ねる。

Ja「冗談に決まってるだろうが」
Ty「決まっちゃいねーよ。さっさと来いハゲ」
Ja「誰がハゲだ」
Ty「お前以外に誰かいるか?」
Ja「ったく…」

機嫌を少し損ねたボスは腹いせにジェイクをハゲ呼ばわりする。あながち間違ってはいないが。

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ミーティングルームに入ると、サーシャが怒りに満ちたような表情で椅子に腰を掛けていた。
そんなサーシャを気にすることなくボスは「これを見てくれ」とジェイクとシェリーにモニターを見るように指示する。

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映し出されていたのは昨日襲ったトライアドの貨物船の甲板。出所はさておき、映像に映し出されていたのはトライアド・アメリカの首領であろう霍青娥とその取り巻きたち。
映像は比較的高画質であり、くっきりと映し出されている。音声もしっかりと録音されているようだが、これは監視カメラの映像の類ではないだろう。

Ja「待て。これは何だ?」
Ty「いいから黙ってみてろ」

ジェイクはこの映像について聞くが、ボスは答えることなくただ真剣な表情で「映像を見ろ」とだけ言う。

――「こういう言葉を知っているかしら? 『部下の手柄は上司のもの 上司の失敗は、部下の責任』」
―――「もしもし。あの貨物船だけど……私の部下の中に裏切り者がいて、そのせいでルチャドールズに襲撃を受けてしまいましたの。始末は付けるから、許して下さらないかしら?」


鮮明に記録される霍青娥の愚行。一人のトライアドメンバーが霍青娥に向かって行ったと思いきや、2発の銃声とともに絶命していく。
雨の音と共に消されていく銃声と話し声。霍青娥はここまで残忍な人物なのだ。

―――「やっぱり、死体は腐っている方が可愛いわね」

霍青娥の声はこれが最後であった。カメラは無慈悲に嵐に翻弄される貨物船の甲板だけを写し続けるだけであった。

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Sasha(Sa)「コイツだけは許せません」

映像が終わると同時に口を開いたのはサーシャ。あまりにも怒りに満ちた表情は普段では見れない顔だ。

Ty「アタシだって同感さ。こんな野郎の部下になったメンバーが可愛そうなくらいだ」
Ja「まさかこんな野郎だったとはな…呆れてものも言えねぇよ」
Sh「…私の方で彼女について調べるわ。なんとしてでも彼女は法に裁かれるべきよ」

それぞれが思ったことを口にする。それだけ彼女の行為は極悪非道なのだ。

Ja「それで…この映像はどうやって入手したんだ?」
Sa「貨物船でのトライアドの行動を監視するために輸送する際にカメラを設置してもらったんです」
Ja「ほう…」
Sa「その結果がこの映像というわけです。まさか霍青娥がここまで極悪非道だとは思いませんでした」

サーシャはため息をつく。ルチャドールズにおいて仲間というのはとても重要であり、掛替えのないものという認識が強いだけに霍青娥の残忍なやり方にボスはお冠のようだ。

Sh「…これからどうするつもりなの?」
Ty「じっくり考えるつもりだ。トライアドは絶対にこの手で潰す」

ボスは拳を握る。それだけ決心は確実のようだ。

Ty「ジェイク、今はとりあえずサルタンを売りに行く。お前も手伝え」
Ja「さっさと売り払って新しい車でも仕入れようぜ。例えばMAGとかよ」
Ty「何を買うかはアタシが決める。とりあえず売りに出しにいくぞ」
Ja「シェリー、後で迎えに来るからここで待っててくれ」

ボスは気を取り直し、ジェイクにサルタンを売りに行くのを手伝うように指示する。
ジェイクはシェリーにここで待つように指示すると、ボスと2人で2人はミーティングルームを後にする。
部屋にはサーシャとシェリーだけが残される。

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Sh「…この空気で言うのも気が引けるんだけど相談事があるの、サーシャちゃん」
Sa「私で良ければ何でも乗りますよ?」
Sh「その…ね? ジェイクとのことなんだけど」

シェリーの口からジェイクと単語が出たと同時にサーシャの顔色が豹変する。

Sa「ジェイクさんとのことですか? どういう相談でしょうか!」

先ほどまでのじめじめして静かなる怒りを浮かべていたサーシャが一変し、うきうきと嬉しそうな表情をする。

Sh「さ、サーシャちゃん?」

シェリーはその豹変ぶりに戸惑いを隠せないようだが、そのまま話を続ける。

Sh「その…言いづらいんだけど、夜の営みって言ったらいいのかしら。いつもジェイクにリードしてもらってばかりだから偶には私からリードしたいの」
Sa「随分この場には似つかわしくない話題を出すんですね…いや、いいんですけど。私そういうの好きですし」

シェリーが切り出したのはまぁ、いわゆる”夜の営み”に関する相談だ。サーシャはやや否定気味ながらも嬉しそうな表情でニコニコと笑う。

Sa「そうですね…。例えばこんな恰好をして驚かしてみるのはどうですか?」

サーシャはパソコンを使い始めたと思いきや、すぐにシェリーに手招きし、パソコンの画面を見せる。
画面に映し出されたのは丈の短いズボンとお腹が見えるのは確実な服装。一体何を目指した結果なのだろうか。

Sh「これを着るの?」
Sa「きっと似合うと思いますよ。シェリーさんスタイル良いですし」
Sh「うーん…ちょっとハードルが高いわ…」
Sa「でもこれくらいはしないと驚いてくれませんよ?」

2人はそのまま談義に入る。といっても大したことではない(?)のだが。
シェリーの気持ちとしてはジェイクの力に少しでもなりたいのだろうが、果たして”夜の営み”にまで加担する必要があるのだろうか。



ラスベンチュラス ZPD ラスベンチュラス警察署
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四季「随分と厄介なことをしてくれましたね…IAAでしたか」

四季は生真面目な表情で”迷惑なことをしてくれた”という表情で小町を見つめる。

小町「とはいえ四季様、政府機関からの依頼ですし、さすがに協力せざるを得ませんでしたし…」
四季「だとしてもやり方が手荒すぎるのではないでしょうか。無理やりトランクに押し込んでいるところを目撃した市民から通報まで寄せられているんですよ?」

IAAから協力依頼を出された。というのもIAAの狙いは時期に現れるであろうラスベンチュラス警察署に訪れたスカーレットグループの一員を確保し、”尋問”にかけること。
無論この話を四季が聞かされたのはすべての任務が遂行された後である。

小町「さすがのあたいでもそこまでは予想できませんよ」
四季「もう済んだことですしいいですが…小町。今後私の許可なしに勝手な真似はしないでください」
小町「は、はい…」

小町は独断により、このIAAによる協力依頼を承諾したのだが四季への報告が遅れたことにより四季からお叱りを受けることとなった。

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四季「…それとレミリア・スカーレットの実妹であるフランドール・スカーレットがこの警察署に訪れたそうで」
小町「フランドール・スカーレット…? 一体何の用で?」

四季から告げられたのはレミリアの妹であるフランドールがこの警察署に訪れたという事。
理由はもちろんパチュリー・ノーレッジの保釈であろう。

四季「そうですか…。パチュリーを留置することができるのもあと1週間を切りました。証拠をできる限り集めたいところですが…」
小町「各方面を当たらせてますが成果は今のところ…。彼女の車からも何も出てきませんでした」
四季「さすがは策士だけはありますね…。もしかすると間に合わないかもしれません。その場合は振出しに戻ることも覚悟しておいてください」

四季はそれを告げると再び調査へと赴いて行く。小町は肩の荷が下りたという表情をしながらため息をつく。

小町「…偶には息抜きも必要さね」


小町は足早に警察署を出ると自分の車にそそくさ乗り込む。
キーを回し、ギアをドライブに入れ、アクセルを踏み、急発進する。危うく市民を轢きかけたが、アメリカではよくあることだ。

小町「ラスベンチュラスと言えばやっぱりカジノだねぇ…さて、どのカジノに行くか…」

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小町は車を走らせながら、どのカジノへと向かうかをじっくり考えながら車を南に向けて走らせる。
夜だというのにラスベンチュラスは眠るということはないのだろう。きらびやかなネオンが夜道を照らし、砂漠のオアシスを綺麗に彩る。

小町「…紅魔カジノにでも行ってみるかねぇ。あそこなら何かと理由も付けられるさね」

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行先は紅魔カジノで決定した。サボり魔である小町、さすがはサボりのプロだ。
確かに紅魔カジノなら「調査をしていた」で誤魔化しがきく場所なのだ。小町は行先を紅魔カジノにしたと同時に車と車の間を縫うようにアクセル全開で紅魔カジノへと走らせる。


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スカーレットグループが主体となっている紅魔カジノに到着した小町。中は赤を基調としたデザインであり、センスの高い作りになっている。
元々ここは「フォードラゴンズカジノ」というカジノだったが数年前に経営難で倒産。
それを聞きつけたスカーレットグループが経営難であったこのフォードラゴンズカジノを買収し、現在の紅魔カジノとして生まれ変わらせたのだ。

小町「すごい盛況ぶりさね」

そんな経緯のある紅魔カジノの盛況ぶりに小町は驚きを隠せない。
というのも、時刻は既に深夜に近い時刻。そんな時間でありながら多くの人がこのカジノで賭け事をしているのだから驚かざるを得ない。

小町「最後に旅行に行ったのは何時だったかねぇ…」

最近旅行に行ってないなぁ、と小町はふと思う。有給は使い果たしてしまっている以上、当然と言えば当然なのだが。
小町はカジノのカウンターへ行き、カクテルを一杯頼む。大酒のみと言うほどではないが、小町は酒は好きな方である。

ふと、目を逸らせばカジノの関係者以外立ち入り禁止のいわばミーティングルームだろう。その扉の前に立つ、一人の少女の人影が見える。

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小町「おや…? あれはもしや…」

小町はその少女に見覚えがある。何を隠そう、今日警察署に来たというフランドール・スカーレット本人なのだから。

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スロットを横切り、小町はフランドールへと近づいていく。スロットにも大勢の人がお金をかけて回している。そんな人々を横目に見ながら、一歩一歩踏みしめるように小町は近づいて行く。

小町「そこでなにしてるんだい?」

小町はそこに立ち尽くす1人の少女に声をかけるのだった。