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サンフィエロ ウィンディウィンディズストリート 隠れ家
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Kinzie(Ki)「どういうことよ!!」

帰宅早々、ベッドルームに居たキンジーに押し倒される……いや、張り倒されるという表現が正しいかもしれない。
ベッドの上に倒れ込むように押されたクロードはキンジーが何故、怒りに任せて感情的にわめいているのか理解するのに数分の時間を費やした。

Claude(Cl)「……いきなり張り倒してきてどういうこともなにもない」
Ki「ステラとはどういう関係になったわけ?」
Cl「……何を勘違いしているのか知らないが今後も交流を、と連絡先を交換しただけだ」
Ki「はぁ……何もわかってないわね」

キンジーが何故ここまで怒っているのか、クロードには皆目見当がつかないわけだが、
流石にいつもと雰囲気の違うキンジーに普段のような振る舞いをするわけにもいかないだろうと判断を下し、いつもよりは極力多くしゃべるように心がける。

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Cl「……つまりどういうことだ」
Ki「つまり貴方に気があるってことよ」
Cl「……?」

キンジーの返答にますます頭を混乱させるクロード。2人のかみ合わない会話はしばらく続きそうな気配を見せる。
つまりキンジーはステラに何故かヤキモチを焼いている、というわけだ。
無論クロードはそんなことは知らない上にキンジーが自分に対してどんな感情を抱いているかなんてわからない。

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Ki「もう我慢できないわ。覚悟しなさい」
Cl「……!」



ティエラロバーダ 邸宅
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片道3時間をかけて往復6時間。妹紅が慧音の邸宅に着くころにはすっかり陽は沈みきった夜の9時を過ぎていた。
車を飛ばせばもっと早く帰ってくることも可能だったが、飛ばす飛ばさない以前に妹紅はもう1か所寄りたいところがあった。そこに寄ったがためにこのような時間になったわけだが……。

慧音「遅かったな、妹紅」
妹紅「少し寄りたいところがあったんだ、待ったか?」
慧音「待ったと言えば待ったが、お前のペースを乱すような真似をするほど私はせっかちじゃない」
妹紅「そう言うと思ったよ」

まるで老夫婦のようなやり取りと言っても差し支えないが、この2人が恋人や夫婦なんていうものではないのは周知の事実。
互いに互いをリスペクトし、そして仲が良いからこそこのようにお互いが相手のペースを乱さず、共に寄り添って居れるという具合だ。

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慧音「それで……どんな情報が手に入れられたんだ?」
妹紅「レイラ・モートンがクロードに依頼した仕事内容を聞けたんだ」
慧音「良く仕入れられたな…!」

妹紅の仕入れてきた情報に慧音は感嘆の声をあげる。無理もないだろう、これでやっと”尻尾”を掴んだのだから。
とは言え、問題はこの情報をいつ開示し、いつ、徹底的に彼女ら汚職組を血祭りに上げるかだ。ヘタに出してはすぐにもみくちゃに消されてしまうのが落ちだろう。
この見極めこそが一番大事になるのは確実。
現状、SAPDの囲いの中に居るクロード・スピードを証人として引き合いに出すことは出来なければこちらから近づく手段もかなり限られてしまう。
だからこそ”民間人”である妹紅にマークを依頼したわけだが……。

慧音「妹紅、クロードのマークは予定通り明後日から頼む。ただ接触は避けてくれ」
妹紅「ああ、了解だ。接触しないように心掛けるよ」

接触は許されない。それはなにも慧音が密会を交した射命丸だけではない。こちらも同じことが言える。
今うかつに近づけばSAPDどころかIAAにも此方の読みが気付かれてしまうに違いが無い。その事態だけは絶対に避ける。慧音は腹の底でそれを誓うのだった。

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慧音「ご飯は食べたか?」
妹紅「いや、まだ食べてないな。まぁ私みたいになれば2、3日食べなくても問題はないよ」
慧音「しっかり食べないと駄目だぞ。今日は私の家で食べていけ」
妹紅「ならお言葉に甘えて食べて行くことにするよ。ありがとな、慧音」

今片付けるべき仕事という仕事は片付いた。
明後日からサンフィエロに妹紅を派遣し、クロード・スピードをマーク、監視するわけだがそれまではしっかり休息を得る必要があるだろう。
慧音はまだ夕飯を食べていない、と言う妹紅に夕飯を振る舞い、自らも食事を採る。腹ごしらえは重要な役割を果たす。しっかり取れる時に取っておくべきだろう。



――ホワイトロックファミリーが襲撃される数時間前
―――ロスサントスのダウンタウンにあるIAA本部では水面下でとある計画が始動していた

ロスサントス ダウンタウン IAA本部
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Layla(La)「…情報感謝するわ。役立たせてもらうわね」

携帯越しに嬉しそうな笑みを浮かべるレイラ。おそらくは良い情報でも手に入ったのだろう。
”こちらにとって非常に有益な”情報が手に入った時、彼女は決まってこのような表情をする。

Tobias(To)「”例の”情報提供者ですか?」
La「ええ、そうよ。小悪魔の作戦は失敗したけれどどうやらシンジケートが動き始めたみたいね」

トビアスはもしや、とレイラに電話相手が”例の”情報提供者であることを確認する。
シンジケートの情報に詳しいその”情報提供者”は常にレイラにとって非常に有益な情報を提供し続けている。
小悪魔を確保する作戦は失敗したものの、この”情報提供者”によってもたらされた情報により作戦が変更となる。つまり……

To「次の作戦はいかがいたしますか」
La「それぞれの組織がどこにいるか、ある程度絞り込めたわ。この情報を使わないほかないわ」

次の作戦はそのもたらされた情報に基づいて行われる。
シンジケートの面々は現在、小悪魔を探すためにサンアンドレスを手分けして探索しているらしい。

スカーレットグループはラスベンチュラスを、ルチャドールズはサンフィエロを、敵である射命丸文がロスサントスを。
そして残りのロスサントス郊外、チリアド山周辺をホワイトロックファミリー、砂漠地帯をアルターの幽香がそれぞれ重点的に調査しているということだ。

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La「NOOSEの隊長にこう伝えなさい。今回の作戦が失敗したら、その時は覚悟するように、と」
To「了解しました」

レイラが奇襲を仕掛けることにしたのはレッドカウンティ周辺を中心に小悪魔の捜索活動をしているホワイトロックファミリーと砂漠地帯を中心に捜索をしているアルターの2つ。
共にシンジケートにおける重要な役割を果たしており、ホワイトロックファミリーにおいてはIAAの機密倉庫に奇襲を仕掛け、レイラに関する重要機密情報を持ち出そうと企んだ者たち。
”個人的な”恨みも交えてこのホワイトロックファミリーを襲撃することに何ら抵抗はなかった。

そしてアルターの方はと言えば特に大きい理由と言う理由はないのだが、極力都市部を避けて襲撃したいと思い立った結果。
多くの市民に見られてしまってはニュースで何らかの形で大々的に報道されるのは確実。火をすぐに消し止めてもやはり目撃者の数が多ければ多いほど隠ぺいは難しくなる。

La「クロードの方はどうなったかしら?」
To「特に大きい動きは今のところ。強いて言うならSAPDからの要請で仕事をこなしたくらいですね」

襲撃の指示を出した後にレイラが目を付けたのは自分にとって非常に都合の悪い情報を知るクロードの近況をトビアスに尋ねる。
彼の登場はあからさまにイレギュラー。以前仕留め損ねたからこそ、ここにきて確実に”ヤツ”を仕留める必要がある。だからこそ彼の隙をさぐっているわけだが。

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La「トビアス、後のことは頼んだわ。私は一度家に戻るわね」

レイラはトビアスに一言告げると部屋を後にする。何故ここで”自宅”に戻るのかはトビアスにとってはわからないのだが何か意図してのことなのだろう。
見送った後は携帯を取出し、NOOSEの隊長へと電話を掛ける。もちろん内容は「ホワイトロックファミリー、そしてアルターの襲撃」を命令すること。
結果次第でIAA…いや、レイラはNOOSEを生かすことも殺すこともできる、と言う具合だ。