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ウェットストーン 農場
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Claude(Cl)「そろそろサンフィエロに戻ろうと思う」
Truth(Tr)「判断はお前に任せよう。どちらにしても奴らは今はお前をそこまで狙っていない」

クロードがトゥルースの農場に身を潜めて数日。流石に数日も身を隠していた上に、追手すらも来ていなかった現状があるのでこのままサンフィエロに戻っても問題はないと判断した。
トゥルースによれば今現在IAAは彼を狙っていないという事らしい。何故そのような事を言えるのか、一切クロードには理由がわからない。

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Cl「……世話になったな」
Tr「ワシが良かれと思ってやったことだ。正しく言えば少し違うが、まぁ気にすることじゃない」

気にするな、と言われて気にしない奴がどこにいるのだろうか。
多少気にはなるが無理に詮索したところでトゥルースは口を割る様な奴ではないのをクロードは知っているので詮索はしない。

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Cl「しかしサンフィエロまでどうやって戻ればいいんだ?」
Tr「そうだな……ワシのガレージに1台古いのがある。それを好きに使うといい」
Cl「……あんたが他にも車を持ってるなんて初めて聞いたぞ」

サンフィエロに戻る手段を持ち合わせていないクロードはトゥルースに何かないかを尋ねる。
トゥルースの話ではガレージに1台、使っていない古い車があるらしい。あの例のサーファーを乗っているところぐらいしか見ていないクロードは驚く。

Tr「さぁ、行け。お前の恋人が待っておるぞ」
Cl「……余計なお世話だ。この借りはいつか返す」

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クロードはトゥルースに言われるがまま、農場を後にする。
”借りを返す”それだけを告げてクロードは古い車……アルバニー・エスペラントに乗り込めばサンフィエロに向けて車を走らせる。
古い車と行っても中古車市場では良く出回っている車なので悪目立ちするということはないだろう。
今日の天気は曇り。普段よりも交通量は何故か少ないが、気にすることはない。にしてはやはり少なすぎるが。

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Cl「あー…キンジーか? 今からサンフィエロに戻る」
Kinzie(Ki)「ちょっと急すぎない? でもいいわ、私の方でもいろいろIAAを調べてみたけど今のところ大丈夫そうよ。ただ……」
Cl「ただ?」
Ki「貴方を救出した妹紅がIAAに捕まったわ」

車を運転しつつ、キンジーへと電話を掛ける。突然戻って驚かせるのも少々忍びないと思ったからだ。”ドッキリ”はクロードの性には合わない。
キンジーは突然の電話に少しばかし驚くも、特に変わった様子もなく現状報告を続ける。どうやらクロードを助けに来た女性はIAAに捕まってしまったらしい。
しかし電話ですらも驚かれてしまうとは……結果オーライであったか。

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Cl「……そうか。とりあえず戻ったら今後どうするか決めないとな」

まずサンフィエロに戻ってするべきことは今後IAAにどのように対抗していくかの策を考える必要がある。
このまま何も手を打たなければ再び襲撃してくることだろう。命の危険もあるが、”昔の事”に早い所決着をつけたいところなのだ。

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Ki「その事なんだけど、FIBの方で考えがあるらしいの。そっちの答え次第になると思うわ。……嵐が近づいてきているみたいだから気を付けて」

キンジーはそれを伝えれば電話を切る。本当はまだ伝えるべきことはあったが相手はまだ運転中。
こちらに向かっているというのだから伝えるべきことはクロードがこちらに来てから伝えるので充分だろう。

Ki「ごめんなさいね、いきなり電話が来たものだから」
四季「いえ、気にしなくて大丈夫ですよ、ミス・ケンジントン」

キンジーが今訪れているのはサンアンドレアス州警察本部。元々はZPD……ゼン帝国警察だったところだ。
名前こそ戻ったが、機能自体は以前のZPDと大きく異なるわけではないのもまた事実。
ゼン帝国による影響力が徐々に弱まりつつもある現在、四季はここぞとばかりに名前を戻した。理由は特にない。
仮にゼン帝国による影響力が無くなったところで四季のスタンスも変わらなければ、警察組織はあり続けることに違いはない。

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四季「サンフィエロに戻ってくるそうですね?」
Ki「ええ、そうらしいわ。私が見れる範囲でIAAは動いていないし問題はないと思うけど」
四季「しかしまさか彼がIAAにまで協力していたとは意外でした。FIBも動いているようですし……」

四季の情報網ではクロードが”運び屋”としての実績が高く、そしてなんでもこなせるということは知っていたのだが、政府の仕事をこれ以前にも請け負っていたとは初耳だった。
キンジーに面倒役をやらせたのはある意味正解だったかもしれない。

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四季「今回彼が襲撃に遭ったのは私の判断ミスです。IAAが彼を狙っていたのは前々から掴んではいたのですが……迂闊でした」
Ki「気にすることないと思うけど……現に彼はピンピンしてるじゃない」

SAPDの情報網ではIAAのそれも長官、レイラ・モートンが彼をマークし、ターゲットの1人としていることは知っていた。
しかしながらIAAのお膝元にも近いサンアンドレアスに入ったと同時にそのマークを強化してすぐに実行に移すとは計算外であった。四季は多少の反省をする。
キンジーからしてみれば確かに危ない目に遭わされたわけだがこうして大したけがを負うことなくピンピンしているのだからそれでいいことではないかと思う。

四季「KEOC……ローカル9がチャンネル6を買収するそうですね」
Ki「ええ、このままいけば今月末には完全に吸収合併するでしょうね。チャンネル6の支局から何まで全部ローカル9の物になるわ」

KEOC……ステラ・ブラウンという1人のキャスターによって得られたチャンネル6の不正の数々。
警察もやり玉に挙げられているようだが四季には関係のない事。恐らく賄賂を受け取っていたのは下にいる汚職警察官たちだろう。
しばしば汚職問題が取りざたされるが汚職を暴くのは中々に難しいもので、なかなか根絶が出来ずにいる。

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Ki「”マック・マーシャル””ファビアーノ・フェレイラ””霧様魔理沙””エドムンド・マクブライド”……元々彼を呼んだのはこの4人の尻尾を掴むためのはずなんだけど」
四季「ええ、わかっていますよ。ですがIAAの件が片付かないと彼は迂闊にこの州で行動が出来ません。本来の目的とは違いますが雇い主として、彼の身の安全を守る必要があります」
Ki「それには同意するわ。でもこのままだと次の強盗も起こりかねないわよ?」

元々クロードが四季に雇われたのはサンアンドレアスで台頭を始めている犯罪組織系のストリートレーサーチームを取り締まるためだ。
生憎SAPDには腕の立つ捜査官が居ないので軒並み捜査に失敗してしまっている。

今、彼らが目を付けているのはサンアンドレアス最速のレーサーチーム”インスティンクト”だ。
若くしてチームを率いるマック・マーシャルとそれに従える、それぞれの役割を持ったプロのレーサーたち。経験が豊富な彼らを経験があまりない市警の警官が捕まえられるわけもなく……。

そこで四季が苦肉の策として打ち出したのが”運び屋”を雇う事。
案外良い策だと思われたのだが現状では思うように動かすこともできないので失敗ではないが、少々計算違いだった。

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四季「そこは否定できませんが”霧雨魔理沙”はFIBにも目を付けられている存在。今は彼の身の安全の確保を優先してしっかり確保した上で対抗しようと私は考えています」
Ki「貴方がそれでいいなら私は反対しないわ。それにクロードの身の安全を確保すれば”霧雨魔理沙”の情報も手に入れられるかもしれないわ」

キンジーは四季の考えに従う。あえて反対するメリットは存在しない。
FIBもIAAのレイラ・モートンに対抗する手段の1つとして”クロード・スピード”の存在を把握して居る以上、ここでSAPDが彼を守るとなればFIBに貸しが1つできる。
現にキンジーにはFIBのエージェント、上白沢慧音がコンタクトを取ってきている。
相手がこちらの動きも把握していればこちらもある程度は相手の動きを把握できる状況にあるということだ。

SAPD、FIB、IAA、NOOSE。それぞれは表向きでは「協力関係」だがSAPDから見てNOOSEを除いてIAAとFIBとはあまり仲が良いとは言えない。
しかし肥大化した”汚職”の根源ともいうべきIAAのレイラ・モートンに対抗するならば時には手を取り合うのも良い事だろう。

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四季「小町にもいずれ貴方達と一緒に行動してもらうつもりです。その頃には小町の運転技術もある程度は上がっているといいのですが……」

いつも見える小町が今日に限って見かけないと思えばそういうことだったのか。
どうやら四季の指示によって小町はドライビングスクールかどこか、運転技術を磨くための訓練所にでも行っているということだろう。



ロスサントス ダウンタウン FIBビル
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慧音「しかし……あの時の射命丸はやけに酒臭かったな」

ジェファーソンモーテルの密会。すべては妹紅をIAAから救出する為に慧音が自ら呼んだわけだが、射命丸にも彼女なりの時間があるわけだ。無理を言ってしまった部分もあるだろう。
恐らくあの時、射命丸はどこかで部下の犬走と酒盛りでもしていたのだろう。酒が入っていながらあそこまで頭が回るのは酒になれているからなのかそれとも――。

慧音「しかし世の中というのも思ったより狭いもののようだな」

慧音、というよりもFIBがマークしている霧雨魔理沙が加わっているサンフィエロを中心としたレーサーチーム”インスティンクト”。
そのチームを率いてるリーダー、マック・マーシャル。彼は10代にしてその生まれ持った特技を生かしてストリートレース界の頂点に立った。
そして今も立ち続けていると言っても過言ではないだろう。そのマック・マーシャルと射命丸の間に何かしらの交流があるのはFIBの調査によってわかっている。

一体どこでどうやって知り合ったのか全く見当もつかないが、射命丸はIAAの顔以外のもテレビ東方で培われた幅広い顔を持っている。おそらくそっち方面か何かで知り合ったのだろう。
チームのことは慧音自身も良く知っている。関わったことはないが腕は確かだろう。強盗に賛成をしたくはないが、今は他に信頼のおける人物もいない。
少々不満ではあるが妹紅を助ける為ならば”綺麗な手段”だけを使うことはおそらく不可能だろう。相手も汚い手を使っているのだ、目には目を、歯には歯を、だ。

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慧音「”チーム”にどのように立ち回らせるかぐらいは私が指示できるといいんだが……その辺りも射命丸に確認をしておかないとな」

どれだけ”綺麗な手段”でレイラ・モートンの身辺を探ってもおそらく妹紅に関する証拠もつかめなければ居所も掴めていないのならチームを使って”汚い手段”で探りを入れるのが近道だろう。
慧音はゆっくりとプランを練り始めるのだった。