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サンフィエロ パラディソ ラボ
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Claude(Cl)「あー……つまり?」
Kinzie(Ki)「はぁ……ゼン帝国が反撃の烽火を上げたってことよ」
Cl「ありがとう、キンジー。最初からそう言ってくれ」

クロードを自身のラボに呼び出したキンジー。一から、彼女はクロードに端折ることなく説明するのだがパソコン関連に疎いクロード。
何度キンジーが説明してもなかなか理解することが出来ず、キンジーが簡潔に説明してやっと理解ができたところだ。
反撃、といえば少々盛り過ぎた気もしないでもないが、多少持っておいた方が危機感は覚えてくれるはずだ。
とはいってもアメリカ政府側からゼン帝国を攻撃するような真似はしていないわけだが。

さて、端折ってしまったキンジーの説明を一応触れておくとすればゼン帝国がついにアメリカ合衆国を支配下に置こうと動き始めているというではないか。
確かにエイリアンが最初に襲来した時もそのように噂もされ、実際恐怖におののく人も居たわけだが、数年の月日がたった今、再び動くのかは疑問が残る。

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Ki「今奴らのプログラムを解析してるけど時間がかかるわ。今は奴らがどう動くのかわからないけど、貴方も十分気を付けてちょうだい」
Cl「俺のどこに気を付けるところがあるんだ」
Ki「貴方前にリバティーの退役軍人に頼まれてゼン帝国から盗まれた積荷運んだことあるでしょ」

キンジーはクロードに注意を促すがそれを聞き入れないクロード。無理もない、ゼン帝国などクロードからしてみれば一切関係がないも同然……のはずだ。
しかしさすがはキンジーというか、クロードが今まで受けてきた仕事をすべてと言っても過言ではないくらいに調べ上げているようで、
過去にクロードがゼン帝国から盗まれたというとある荷物を運んだことがあるというのもお見通しのようだ。
当の本人はその積荷がなにかもその時からイマイチわかってなければ今になって知ったも同然だが。

gta_sa 2015-08-28 04-23-01-257
Cl「……あの時の積荷はゼン帝国の物だったのか」
Ki「わからないで運んでたわけ!?」
Cl「運び屋は積荷と依頼主の詮索をしないのが暗黙のルールだ」
Ki「まったく、爆弾を運ばされたらどうするのよ!」

クロード、というよりも運び屋全体の暗黙の了解、ルールとして依頼主の”詳細情報””積荷”に関して尋ねることはしない、詮索しないというものがある。
これは彼自身が徹底してやっていることではないのだ。当時仕事上の人間に興味が無かったというのもあって、わざわざ積荷や依頼主を詮索するようなことはしていない。

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Cl「前にドラッグレース用のニトロを運んだことならあるな。揺れが激しすぎると一発ドカーン、っていう代物だ」
Ki「貴方って人は……」

キンジーはクロードが前に運んだというニトロの話を聞いて呆れ顔で首を振る。
クロードの身を案じているというのもあるが、しっかりしているように見えてどこか抜けているというか鈍臭いと言うか。真面目に馬鹿をやるようなタイプなのかもしれない。それが馬鹿な事だと気付かずに。

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Ki「話を戻すけど貴方に依頼した退役軍人、2日前に行方不明になってるわ」
Cl「……それは本当か?」

キンジーは脱線した話をとりあえず戻す。まず説明しておくべきはクロードに依頼をした退役軍人が行方不明になっているというところからだろう。
ちょうどゼン帝国の動きが見え隠れし始めた2日前にその軍人の消息がつかめなくなった。これが意味するのはつまり、ゼン帝国に対して「反逆」を働いたものを捕まえたということだろう。
彼らは「反逆」を嫌う生物たちだ。だからこそ、とも言える。

Ki「嘘をつくわけないでしょ。ゼン帝国の動きが見え始めた2日前から消息がつかめなくなってる。彼が今いる職場の同僚から捜索願が出されてるわ」
Cl「俺も気を付けろ、ってことか……」

クロードは直接的に反逆的な行為を行ったわけではないので絶対ゼン帝国から何かしらの動きが彼にあるとは言いきれないが、
少なくとも今消息不明となっているこの元軍人の手引きをしたのは紛れもない、彼なので0と言うわけでもないのだ。



ロスサントス ダウンタウン ロスサントス警察署留置所
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コツコツと響き渡る廊下の音。ここは紛れもない監獄だ。常に監視されているも同然。ブタ箱なんて言われるのは家畜の様な扱いを喰らうからかもしれない。
そんなしみったれたロスサントス警察署の留置場に向かう1人のスーツを着た白人男性。見るからに威厳溢れる風貌と見えはせずとも肩に大きなものを背負っているように見える彼はそう。

―――マイク・トレノ。

元IAA長官でレイラ・モートンの前任に当たる長官だ。彼は”死んだ”ことになっていたはずなのだが。
まさかゾンビとは言わないだろう。もちろんそんなのは当たり前。この世界にゾンビウィルスなんてものはないはずなのだから。

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マイク・トレノと言う男はとある牢獄の前で足を止める。その牢獄に現在居る人物は……。

―――レイラ・モートン。

射命丸文による謝罪会見後、すぐに緊急逮捕からの懲戒免職となり長官を解任され、国家反逆罪他様々な余罪によって現在審議中の容疑者だ。
容疑者、と言っても彼女がやったことのうち、証拠が残っている案件のほとんどは立件出来るものなので彼女に逃げられる余裕はない。
様々な余罪ももれなくついてくる。ともなれば死刑を間逃れても終身刑や懲役何百年なんていうのは当たり前だろう。

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Mike(Mi)「随分落ちぶれたものだな、レイラ・モートン」
Layla(La)「……!!その声は……!」

留置場の中でそっぽを向き、檻の外に興味を示さなかったレイラ。
しかしトレノの声を聴いてすぐさまこちらを向き、驚愕したような、幽霊をみたような顔を浮かべ絶句する。
無理もないだろう、彼女が殺した気でいたマイク・トレノが今、彼女の目の前に立っているのだから。お化けなのか実体のある”生身の人間”なのかの区別さえつかない。

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La「どうしたあんたがここに居るのよぉ!!!」
Mi「お前とこうして話すのは実に何年ぶりだろうな? お前とここで会うのをずっと待っていた」

トレノは誇らしげに笑みを浮かべながら半狂乱気味に叫ぶレイラに語りかける。
無理もない、こうして汚職にまみれたレイラ・モートンだけが檻の中に居る状態で話すのをずっと待ち続けていたのだから。
時間はかかってしまったが、こうして実際に達成された。予定もかなりこのレイラ・モートンという存在のおかげで狂わされてしまったが。

La「……」
Mi「なんだ? 久しぶりに”元上司”と会ったのに挨拶も無しか?」

皮肉を混ぜながら威圧的に、かつ冷静にレイラを封じ込めるトレノ。その言葉の1つ1つのトーンには怒りのようなものも混じっているように見える。
隠居していた彼だが、レイラ・モートンが逮捕されたという情報を掴んですぐに彼が持つIAA上層部とのコネを使ってIAAに復職。まだIAA本部には行っていないがこの後行く予定だ。
と、簡潔にレイラに説明するトレノ。それをただ一言もしゃべらず黙って聞いているレイラ。
圧倒的に有利、それも相手が自分が最も嫌い、最も敵対する相手ともなれば実に気分の良いものだ。

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Mi「私はそろそろ行こう。達者でな、レイラ・モートン”元”長官」

トレノは皮肉と怒りを込めてレイラ・モートンにそれだけを告げておそらく最後になるであろう別れの言葉を述べて独房を立ち去る。
向かう先は只一つ、ダウンタウンにあるIAA本部。彼を待つのはIAA職員と元部下だけではない。
――IAA現長官射命丸文。彼女もきっと彼の存在を求めているはずだ。



サンアンドレアス 場所不明
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Zinyak(Zi)「”被験体”の収集はどれくらいまで進んだか、報告してもらおう」
兵士「現在リストにある”反逆者”の1/6を達成。順調ですが、人員やアメリカ政府からの目もあり、もう少々時間がかかりそうであります」
Zi「よろしい。報告感謝しよう」

またしても怪しげな雰囲気のあるサンアンドレアス某所。
ゼン帝国皇帝ジニャックから発せられるのは”被験体””収集””反逆者”と言った少々引っかかる言葉の数々。
これらが何を意味するのか、現段階では何も言えないがこれがキンジーの言っていた”ゼン帝国の動き”なのだろうか。

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Zi「”被験体”の数は残り40名ほど、か。どれだけの人間が長く持つのか見ものだ」

エイリアンということもあり、その顔からは全く持って表情が読み取れないが、口調からしてみればとても楽しそうであるということは伺える。
何の目的をもって彼、いや彼らが動いているのかは全く見当もつかないがアメリカを敵に回すということは確実なようだ。

彼らのテクノロジーがあるのなら、アメリカなぞたやすい事。アメリカどころではなく世界、地球規模でも行えるとも言えるか。
宇宙を旅して来た彼ら。彼らのような高度な知的生命体からすれば地球のテクノロジーは少々時代遅れとも言える部分があるのも事実だ。

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Zi「残りの”ターゲット”を捕え次第、すぐに放り込め。メンテナンスも忘れずにな。数が多いだけにバグが起こりやすい」
兵士「イエッサー」

一体彼の目的とはいったい。アメリカ、いや、地球を掌握するところにあるのかそれとも”実験体”とやらの収集に意味があるのか。
全くと言っていいほど見当がつかないほどにまで彼の考えはどこまでも深く、暗い。まるで深い沼の底にあるかのように。



Act.2