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小町「ここは……なんだ、いつもの警察署さね……あれ、ZPD…?」

彼女が今いるここは紛れもない、警察署。特に変なところもないのだがどういうわけかSAPDのはずがZPDとなっている。
確かにZPDであった時もあったがSAPDに戻ったはず。頭がボーっとしているが気のせいだったのか?
いや、そんなはずはないと小町は自問自答を繰り返す。

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小町「四季様は……アレ……変さね」

小町は真っ直ぐサンフィエロにある四季の居るはずの部屋に向かうのだが様子がおかしい。
何故か四季映姫・ヤマナザドゥと言う名前はなく、代わりに名前も知らない人物の名前となっている。

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男「やぁ、小町。今日は遅刻せずに来たみたいだね」

突如として後ろから声を掛けられる。聞いたこともない声だ。一体コイツは……?
小町が戸惑いつつも後ろを振り向く。立っているのはやはり身に覚えのない男だ。戸惑っていると再び声を掛けられる。怪しまれているのか?

男「おい、どうしたんだ?」
小町「いや、なんでもないさね」
男「この後会議だ。しっかり出ろよ?」

小町は適当に誤魔化してその場を切り抜ける。男は小町にそれだけを伝えてその場を立ち去っていく。やはり記憶にない男だ。小町は戸惑いを隠せず、しばらく立ち尽くしていた。
と、不意に後ろに妖精警官が歩いてくる。小町はすかさず彼女を捕まえ、四季のことを尋ねる。

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小町「四季様……四季映姫・ヤマナザドゥはどこにいる?」
警官「四季映姫・ヤマナザドゥ? そんな人はZPDには居ないですよ」

驚愕の事実を突き付けられ、ますます頭が混乱してくる小町。もしかして今まで見ていたのはすべて夢? 四季映姫と言う存在が居ない?
パラレルワールドを信じているわけではないがもしかして飛ばされたのではないかと小町は疑う。

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?「あー、聞こえる?」
小町「その声は……キンジー?」
Kinzie(Ki)「よかった、聞こえるみたいね」

突如として頭の中に響くような、そんな声。どこかで聞いたその声は紛れもない、キンジーの声だ。
一体何があったというのか、それよりも電話もしていないのにどうして彼女と話ができるのか。頭が混乱してくる。

小町「電話もしてないのにどうして声がはっきり聞こえるんだ?」
Ki「私の声を直接中に流してみたの。今は詳しく話してる暇がないわ」
小町「……言ってる意味がさっぱりわからないさね」
Ki「ごめんなさい、そうね、詳しいことは後で伝えるとして……とにかく貴方が今居るのは現実じゃないの」

キンジーから突き付けられるのは今小町が居る世界が現実ではないということ。一体どういう事なのかまったく意味が解らない。
あまり頭を使うことは得意とは言えないが、容量だけはあるのでしっかり覚えることはできる小町だが、今回のは流石に……。

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小町「つまり……?」
Ki「ジニャックの仕業よ。後で説明するから今はそこから脱出する方法を考えて。そうね、シミュレーションは流れに沿うように抵抗しようとするから……」
小町「長話は後、そう言ってたさね、とりあえずあたいは何をすればいい?」
Ki「ロビーにプレゼントを用意しておいたわ。それで手当たり次第暴れてくれる? それまでに次の手段を探すわ」

キンジーは専門的な話を始めるも、そのような話を小町が理解できるわけもなく、とりあえず今は小町自信が出来る事をキンジーに尋ねる。
ロビーにプレゼントを用意した、と聞いてすぐさま駆け足で小町は警察署ロビーに駆けつける。

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小町「なるほど……」

そこに用意されていたのはミニガン。つまりこれを使って暴れろということだろうか。
とにかく今はやるべきことをやるしかない。小町はミニガンを手に取ってついに暴れはじめるのだった。

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ドドドドドド!!!

不規則ではなく均一的に常に鳴り響くミニガンの音。小町は続々と駆け付けてくる同僚と思しき警察官たちを撃ち抜いて行く。
ミニガンという武器ほど快感を覚える武器もなかなかないだろう。と言うくらいには昔から愛されている武器と言えるだろう。

そしてミニガンで暴れている小町の前に現れたのは先ほどの「上司」と思われる男。
しかし先ほどと様子が打って変わり、何か変だ。変な気のようなものを感じるというか。小町はミニガンで警察官たちをなぎ倒しながらその男を見る。

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男「この世界には必要のないものだ……」

男はこちらにロケットランチャーを向けてくる。不味い、このままではと言う所でキンジーから尽かさず声を掛けられる。

Ki「奴が放つ前にさっさと撃ち殺してちょうだい!!シミュレーションの安定性を崩すために奴を消さないといけないわ!!」

叫ぶように小町に訴えるキンジー。それを受けて小町はミニガンをその上司と思われる男に向けて撃ち続ける。
幸いにもRPGを撃たれるより先に相手の撃破に成功したようでそのまま崩れ落ちる男。シミュレーション、と言ったがそのバランスが崩れたということだろう。

しかしそれがトリガーとなったのか、小町の頭の中に響くような声がする。キンジーと同じようだが声は明らかに違う。彼女以外に誰が?

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?「随分派手にやってくれたな」

目の前に現れる人影……いや、彼らを人影と言っていいのかは微妙なところだが人型をしているので人影と言っても過言ではないだろう。
そう”ヤツ”がシミュレーションに入り直接コンタクトを取ってきたのだ。
キンジーがハッキングをしたのでこちらに管理権を奪ったものだと思っていたのだが……さすがはエイリアンと言うべきか。
自分たちの高度なテクノロジーを用いてハッキングをし返したようだ。

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Ki「今接続を切るわ!!待って!!」
小町「キンジー? キンジー! 接続が切れたさね……」

キンジーはすぐさま対策へと入るのだが残念ながらキンジーの音声はかき消されてしまう。つまり小町とジニャックは1対1になったわけだ。

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小町「ジニャック……あたいとお前さんとこうして顔を合わせるのは初めてさね」
Zinyak(Zi)「ああ、そうだなお嬢さん。四季映姫の忠実な部下……師弟関係っていうのは素晴らしいものだが……私にとっては邪魔なだけだ」

四季とジニャックは元々は繋がりがあったものの、現在においては繋がりはないに等しい。というのも四季の申し入れをジニャックが断ったところから始まるのだが、それはまた別の話。
少なくとも2人の意見は食い違い、互いに互いを邪魔だと感じたが為に現在のZPDが解体されSAPDがある現状があるという所だ。

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小町「あたいにはお前さんの方が邪魔でしかないさね」

小町はジニャックに銃を向ける。先ほど拾ったリボルバー。クミア・マグナム。信頼性の高いリボルバーだ。
それを構えてトリガーを引く小町。だがしかし、ジニャックは瞬間移動をし、弾は空しく壁に当たるだけ。そしてジニャックは小町の背後に回ったかと思いきや銃を吹き飛ばし、捨てさせる。

Zi「ここでは私が神であり、創作主であり、ルールを変えることができる。ここから逃げ出すことなんてできないのだよ」
小町「……!」
Zi「このまま君が壊れて行くのを見届けるとしよう」

次の瞬間、空間に異変の様なものが起きて、暗転、そして次に気が付いた時にはサンアンドレアス・サンフィエロのダウンタウンにあるビルの前に居た。
一見何の変哲もないように見えるこのサンフィエロには本来ならあり得ないような車や人間が歩いている。夢なのか、現実なのかの区別もつかなくなってきている。

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小町「ここは……サンフィエロ? でもところどころ違う様な気も……」
Ki「やっと繋がった!聞こえる?」
小町「キンジー、聞こえてるさね」

この新しいシミュレーションだろうか、普段とは違うサンフィエロにやってきた小町にすぐさま入る連絡。
しかし携帯を使って会話しているわけではないので相変わらずシミュレーションの中に居ると言う事だろう。

Ki「よかった、何とか復旧できたんだけどそっちはどんな感じかしら?」
小町「いつもと違うサンフィエロに居るさね」
Ki「新しいシミュレーションのようね……現実世界に戻してあげたいんだけど、貴方の体がどこにあるのか見つけない限り出すことができないの。悪いけどもう少し時間をちょうだい」
小町「それは構わないさ、でもその間あたいはどうすればいいんだい?」
Ki「そうね、とりあえずどこかゆっくりできる場所を探す必要があるわ。……私のラボをとりあえず使ってもらえるかしら?」

とりあえずはまずするべきことは休息が取れる場所だ。おそらく現実世界では眠りに就いているとも思えるのだが、夢の中で夢を見るというのもまたなんというか……。
不思議なことにこのサンフィエロの時計はその時計という時計がすべて止まっており、空には闇が広がる。シミュレーション内には時間の経過と言う概念がないのだろうか。

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小町「……その前に武器が欲しいさね」

鳴り響くZPD、いやSAPDの古いパトカーだろう。乗っているのはZPDの警官のようだ。
車のデザインは1980年代頃に良く見かけたマーベルと言うセダンをベースにしている。小町がこの車のパトカーを見たのは写真でだけである。
そのパトカーのサイレンが鳴り響くと同時に彼女の目の前を横切る。どうやら現実世界のサンフィエロ同様治安は悪いようだ。
となれば護身用の拳銃の1つや2つは持っておきたいところ。

Ki「それならアミュネーションに行けばいいんじゃないかしら? マップにGPSをセットすればいいと思うわ」

小さな端末が表示する少し立体的なマップ。小町はそれを表示させればサンフィエロのオーシャンフラットにあるアミュネーションにGPSをセットする。
……のは良いのだがアシがない。どうしたものかと困っているとすかさずキンジーが小町に伝える。

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Ki「その辺に居る車を奪えばいいんじゃないかしら。それかタクシーが機能するのかわからないけどそれを使うのも良いと思うわよ」
小町「盗むのは少し気が引けるさね……今はタクシーで行くことにするさね」
Ki「ポケットマネーはあるわよね? シミュレーション内の通貨が現実世界の通貨と違うのよ。講座をハッキングしてお金を入れてあげたいんだけど……」
小町「$1000分くらいはあるみたいさね」
Ki「それなら武器とタクシー代は事足りそうね。時間がまだかかるけどシミュレーションの解析が進むまでは我慢してちょうだいね」

シミュレーションという大きなものでありながら、仮想現実と言うこともあってか変に現実味を帯びている。
キンジーの手を借りて口座をハッキングしてお金を増やそうとも考えていた様だがジニャックもやはり賢い。
どうやらシミュレーション内ではドルとは別の通貨、”キャッシュ”という通過が使われているようだ。幸いにもポケットマネーとして1000キャッシュ程度は持っているようだ。

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小町はその辺りを走っていたタクシーを拾い、サンフィエロのオーシャンフラットにあるアミュネーションへと向かう。
SUVタイプのタクシー、どうやらヴァピッドが新生産したSUV「クエーサー」をベースにしているようだ。しかしこのタクシー、現実世界においてはまだ普及していないはずなのだが……。

町を行き交う車に目をやると古い車やシミュレーションのバグによって引き起こされているような車両、そして新しい車が入り混じっている。どういうことなのだろうか。

そんなシミュレーションでの生活を少しばかし満喫する小町。このまま何が起こるか見当もつかない。
このシミュレーションはサンフィエロだけしか作られていないのか、それともサンアンドレアス全土が作られているのか。それすらも彼女にはわからない。



Act.15/Act.17