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フリントカウンティ 森林地帯
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マックたち率いるレーサーチーム「インスティンクト」の活動もあって、サンアンドレアス州内にあるシップの大方の位置を特定したキンジー達。
その中で小町のシミュレーションから逆探知を掛けて小町の居所を掴んだ一行は、幽香率いるアルター・マサコチームの元、小町が囚われているであろうフリントカウンティの森林地帯にあるシップの場所へと訪れていた。

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隊員「アルファチーム、配置に着きました」
幽香「エイリアンの数は……6人のようね。予定通り進めてちょうだい」

幽香が派遣したのはアルター・マサコチームの中でも選りすぐりの精鋭が揃うアルファチーム。
今回は森林という立地を生かし、まずはスナイパーライフルで狙撃手による奇襲をしかけ、こぼれた敵エイリアン兵士を突撃兵が始末するプラン。
万が一に備え、森の外にはサベージ攻撃ヘリコプターが待機している。サベージには輸送ヘリという一面もあるのでこのヘリが使われるのは当然の結果だろう。

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Kinzie(Ki)「マサコチームで大丈夫かしら?」
幽香「私たちの手にかかれば失敗になる可能性なんて0に等しいわよ」

相手はゼン帝国ソルジャー、武器もエイリアンライフル。つまり戦闘力は米軍の陸軍兵士よりも高いことは確実。
しかしそれと同等、或いはそれを超えるするほどの実力を持っていると推定されるアルターマサコの兵士ならどうだろう。
おまけに今回は不意打ち戦術、ともなれば多かれ少なかれこちらが勝つ可能性の方が高いのではないだろうか。

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隊員「撃て」

アルファチームの隊長の”撃て”という合図を受けて、狙撃兵がマクマヌス2020のスコープを覗き、ゼン帝国ソルジャーの頭に照準を合わせる。
確認できるゼン帝国ソルジャーの数は幽香の言っていた通り6人。シップの中にもソルジャーが居ないとは言いきれないが仮に出てきたところで始末するのであまり関係はない。

1人の狙撃兵がトリガーを引けば、我先にと次々と狙撃兵たちがエイリアン目がけてトリガーを引いて行く。
異変に気付いたゼン帝国ソルジャーは鮮血に染められていくものも居れば、応戦体制に入る者も居る。

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ゼン兵士「敵襲!応戦しろ!!」

敵襲だと気付いた頃には時すでに遅し。取りこぼしたゼン帝国ソルジャーをマサコチームの突撃兵たちがぶちのめしにかかる。
とは言っても万が一撃たれてしまえば非常に厄介。エイリアンライフルの性能は既に解析済み。非常に高熱を放つこのエネルギー弾を発射するエイリアンライフルがもし直撃でもしたら確実に大ケガを負うことになる。
どうして彼らが非常に高火力な兵器を作れたのか、疑問は多いが解析が進めばおそらくアルター社でもこれに近いような武器が生産が可能になることだろう。

ゼン帝国ソルジャーは”少数精鋭”ということなのか、目視で確認できた6名のみでそのすべてを、誰1人の負傷者を出すことなく始末することに成功。
いろいろと謎や疑問は残るが、仕事が楽で早いということに関して言えばその方がいいのは当たり前のことであり、マサコチームたちはシップに突入し、小町を装置から降ろして救出する。

とりあえず第一段階、ということでまずは小町の救出に成功したということだ。
しかしまだまだシップの数はわかっているだけでも数百あると思われるのでおそらくそのうちの1つにクロードが、そして他にも大勢の人間がシミュレーションに囚われているという事だろう。

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小町「久々に昼の空を見た気がするさね……」
Ki「シミュレーションには時間経過のプログラムが組まれていないから夜で固定されていたものね。とりあえず四季には貴方を救出したことを報告しておいたわ」

まずキンジーが小町救出成功の旨をマサコチームから受け取ってしたことと言えば小町が絶対的な信頼を置いていて、なおかつ自身も信頼しており、そして上司である四季映姫への報告。
おそらく小町が行方不明になって一番心配したのは他でもない、四季だろう。少しでも早く報告をして安心させてやるのが一番だ。

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幽香「復帰そうそうで悪いけど、一度L.S.I.A.の格納庫に戻ったらまたシミュレーション内でいろいろやってもらいたいことがあるの」
小町「またあそこに戻れっていうのかい?」
Ki「負担のない範囲でね。もちろん他にも協力者がいるわ」

幽香、そしてキンジーが小町に頼んだこと、それはもう1度、シミュレーションに戻って様々なクエストをこなしてもらう事。
悪夢のような世界ではあるが、次からは自前のシップを使うので小町はいつでも好きな時にシミュレーションの出入りが可能となるため、あまり負担は大きくはない。
それに今回は協力者も加わることになる。

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小町「協力者?」
幽香「FIBから2人来ているわ。厳密には1人はFIBじゃないけど、まぁFIBみたいなものね」
Ki「上白沢慧音に藤原妹紅、貴方も知っているはずよ」

協力者、というのはそう。上白沢慧音と藤原妹紅の2人のことだ。
今はL.S.I.A.で待機してもらっているが小町が戻り次第、シミュレーション内での補佐を妹紅が、外部からのキンジーや幽香の補佐を慧音が担当する手筈となっている。
ゼン帝国のプログラムの解析、そしてジニャックの居所を掴むには人数が多い方が限りなく良い。
幽香の紹介でいずれシンジケートの方にも協力を煽る予定だ。小町の件もあるので四季にもある程度情報提供や情報収集に当たって貰おうとキンジーは考えている。

そして彼女の中で次に何を行い、何を誰に行わせるか。その筋書きがある程度キンジーの中で既に決まってきている。

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Ki「小町と妹紅でシミュレーションの支配率を上げてもらうとして、ある程度の解析が終わったらクロードを助けるわ」

現在のところキンジーの身辺でシミュレーションに囚われているのはクロードのみ。しかし現在もゼン帝国がおそらく関わっているであろう失踪事件は後を絶っておらず、いずれシンジケートの方にも手が及ぶのは明白であった。
なにが困るかと言えば、シミュレーションはその莫大な数があり特定の人物の精神が囚われているシミュレーションを探すのに恐ろしく時間がかかるという事。

だからこそ小町の閉じ込められた大きなプログラムが組まれたシミュレーションを用いてゼン帝国のプログラムに慣れた後に気付かれないようにハッキングしよう……という筋書きなのだ。

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小町「そういうことならしかたないさね。全員を助け出してジニャックを叩くんだろう?」
幽香「結果的にそういうことになるわ。とりあえず長話はこの辺にして戻りましょう」

小町は協力者がいるということ、そしてクロードや他の人間たちを助け出してジニャックを潰すということもあってキンジーの頼みごとを引き受ける。
それには小町自身がジニャックを潰したい、という願望あってのことだ。そうと決まればまずはキンジーと幽香が言うL.S.I.A.、ロスサントス国際空港の格納庫に戻るまでだ。



Act.19/Act.21