ロスサントス L.S.I.A. 格納庫
Stella(St)「ロスサントス・ダウンタウンのアトリウムにて発生したFIBとIAAによる銃撃戦は市民の死傷者は出なかったものの、両組織には多数の死傷者が出た模様です」
テレビで報じられているのはロスサントスのダウンタウンにあるアトリウムで発生したFIBとIAAによる銃撃戦。
事前にFIB側でこの付近を封鎖していたようで、市民に死傷者が出なかったものの、銃撃戦を発生させたFIBとIAAの両組織の武装エージェントに多数の死傷者が出たと報じられる。
St「現在のところ、両組織から正式な発表はなされていません」
現在この銃撃戦に関するIAAもしくはFIBからの正式な発表を待っている状態なのだが、両組織からは音沙汰なし。他の報道クルーたちが記者会見を求めているようだが、今のところ動きは見られない。
とは言っても現在のIAA長官、射命丸文と言う人間を考えたときにおそらくこのまま黙って何も言わないということは考えられないので、続報を待つ状態だ。
幽香「随分派手にやったみたいね」
慧音「私の権限では霍青娥を止めることができないんだ。早い所彼女を追い出したいところなんだが……」
ニュースを眺めているのはFIBから妹紅と共にキンジーに協力しに来た慧音。慧音はFIBという腐敗しきっている組織でも数少ない”汚職に手を染めていない”FIBエージェントだ。
元々様々なコネを持っているのもあって普通のエージェントでは行使できないような権限を持っている。
とは言っても、部署が異なる霍青娥にまでは流石に手を出すことが出来ず、今回の事態を回避させることはできなかった。
幽香「気にすることはないわ。とは言っても彼女にも困ったものだけれどね」
申し訳なさそうな表情を浮かべる慧音に幽香は、微笑みながら”気にすることはない”と声を掛ける。
実際慧音の力が及ばずして起こった自体ではないので気にすることはないのだが、慧音の性格上こうなってしまうのだろう。
どっちにしても幽香ほどほほえみを浮かべた顔の裏にどんな顔が潜んでいるかわからない人間もそうは居ない。
Ki「パチュリー、どうしたのよ!」
慧音と幽香が会話をしている中でキンジーはシミュレーション内で行動してもらっている小町や妹紅のバックアップを行っていたのだが、ここで予想だにしていなかった出来事が起こる。
間借りしているL.S.I.A.近くのホテルで風邪気味、ということで療養中だったパチュリーがあわてたような様子でこの格納庫にやってきたのだ。
パチュリー「大変なことになったわ。レミィとフランがシミュレーションに……」
パチュリーの口から告げられるのはレミリアとフランドールがゼン帝国に連れ去られ、シミュレーションに放り込まれてしまったということ。
確かに前もってこうなるだろう、ということは予想はしていたのだが、彼女たちなら大丈夫と高をくくったのが間違いであった。
ゼン帝国は未知のテクノロジーを持っている、それを甘く見すぎていた。彼らにしてみれば人を1人や2人攫う事くらい簡単なことだ。
Ki「私のミスだわ……すぐにでも小町と妹紅にも事情を話すわ」
キンジーはすぐにシミュレーション内に居る2人に話があると告げ、すぐさまシミュレーションから此方へ戻ってくるように指示。
ひとまずここは全員で話し合ってすぐにでも対策を練るべきと考えたのだ。
幽香「レミリアなら大丈夫だと思っていたけれど、さすがは未知のテクノロジーを持つエイリアンね……どうやってレミリアの邸宅に侵入したのかしら」
慧音「彼女の住み所は現時点でもIAAもFIBも見つけることが出来ていない邸宅のはずだぞ」
レミリアのアメリカでの住処は企業のトップシークレットでもあり、その住所や所在地はFIBやIAAですらも今のところ掴むことが出来ていない。
ある程度の絞り込みでサンアンドレアス州内、ということまでは掴んでいるようだが、それ以上の進展はないということだ。
住処を知っている人間がレミリアを売った、と考えることもできるだろう。
だがシンジケートの面々でレミリアの住処を知っているのはごく一部であり、幽香ですらも知らない。
考えられるのはキンジーくらいのものだがゼン帝国を嫌うキンジーが仲間を売る行為をするとは到底考えられない。
妹紅「どうかしたのか?」
小町「なにかあったのかい?」
小町、そして妹紅がシミュレーションからこちらへ帰還。
キンジーは風邪気味で咳も出ているパチュリーに変わってレミリアとフランドールがゼン帝国に捕えられたということを説明する。
Ki「とにかく、彼女たちを探す必要があるわ。それにはいろいろと準備が必要なの」
少なくともインスティンクトに調べさせたシップの位置には一切誰も捕えられていないシップというものがなかった。
もちろんすべてのシップの数を把握しているわけではないので空きのシップに捕えている可能性も0ではないのだが、どちらにしても彼女たちの所在を掴むには1つしか方法がない。
幽香「2人を見つけるには彼女たちの精神と、このシップを直接つなぐ必要があるの。でもリスクが伴うわ」
Ki「ジニャックに私たちがここで解析を進めているということを報せることになるの。奴らのことだから15分もしないうちに取り囲まれてしまうでしょうね」
慧音「……いろいろと用意するものがある、ということだな」
Ki「ええ、その通りよ。まずは彼女たちの精神を見つける為にフラグを見つけないといけないわ。他にもいろいろと用意する物があるわね……仲間も大勢必要になるわ」
幽香とキンジーが説明したのはレミリアとフランドールを見つける方法。体の場所も彼女たちの精神の場所もわかっていない以上、まずは精神から見つける必要がある。
しかし精神の場所すらも分かっていない以上、まずは彼女たちのシミュレーションへと続くフラグや鍵といったものを見つけ出してシミュレーションから2人を救出する必要がある。
もし2人の精神を見つけ出すことさえできれば後はそこからネットワークを介して2人の体の場所を見つけ出すのみ。
その過程に行くまでが面倒なことになるのは周知の事実だが、今は考えている暇はない。
Ki「まだ救出できていない仲間がいるわ。シミュレーションの管制権をもう少しこっちに移してからやりたかったけどそうは言ってられないわね」
シミュレーションを解析するためには今よりももっと人手が必要になる。しかしシンジケートから人員を割こうにもそれぞれにそれぞれの仕事がある。
そうなってくると既に捕えられている仲間たちを救出する必要がある。そう、クロード・スピードの存在だ。彼を助け出してシミュレーションの解析をさらに進める必要がある。
今はとにかく猫の手ですら借りたい状況なのだ、1人居るのと居ないのとでは大違いになるだろう。
Ki「クロードを救出しに行くわよ。小町、シミュレーションへ行ってもらえるかしら? 幽香はマサコチームをこの場所へ派遣してくれるかしら? 他の2人は私のサポートに回ってちょうだい」
キンジーはそれを告げて早速クロードの救出へと取り掛かる。既にインスティンクトの調べのおかげでクロードの体がある場所は判明している。
そちらには小町の時と同じくアルターのマサコチームを派遣してもらうとしてキンジー、そして小町はクロードの精神の救出へと早速取り掛かる。
彼女たちのゼン帝国との戦いはまだ”始まった”ばかりだ。
Act.23/Act.25
Stella(St)「ロスサントス・ダウンタウンのアトリウムにて発生したFIBとIAAによる銃撃戦は市民の死傷者は出なかったものの、両組織には多数の死傷者が出た模様です」
テレビで報じられているのはロスサントスのダウンタウンにあるアトリウムで発生したFIBとIAAによる銃撃戦。
事前にFIB側でこの付近を封鎖していたようで、市民に死傷者が出なかったものの、銃撃戦を発生させたFIBとIAAの両組織の武装エージェントに多数の死傷者が出たと報じられる。
St「現在のところ、両組織から正式な発表はなされていません」
現在この銃撃戦に関するIAAもしくはFIBからの正式な発表を待っている状態なのだが、両組織からは音沙汰なし。他の報道クルーたちが記者会見を求めているようだが、今のところ動きは見られない。
とは言っても現在のIAA長官、射命丸文と言う人間を考えたときにおそらくこのまま黙って何も言わないということは考えられないので、続報を待つ状態だ。
幽香「随分派手にやったみたいね」
慧音「私の権限では霍青娥を止めることができないんだ。早い所彼女を追い出したいところなんだが……」
ニュースを眺めているのはFIBから妹紅と共にキンジーに協力しに来た慧音。慧音はFIBという腐敗しきっている組織でも数少ない”汚職に手を染めていない”FIBエージェントだ。
元々様々なコネを持っているのもあって普通のエージェントでは行使できないような権限を持っている。
とは言っても、部署が異なる霍青娥にまでは流石に手を出すことが出来ず、今回の事態を回避させることはできなかった。
幽香「気にすることはないわ。とは言っても彼女にも困ったものだけれどね」
申し訳なさそうな表情を浮かべる慧音に幽香は、微笑みながら”気にすることはない”と声を掛ける。
実際慧音の力が及ばずして起こった自体ではないので気にすることはないのだが、慧音の性格上こうなってしまうのだろう。
どっちにしても幽香ほどほほえみを浮かべた顔の裏にどんな顔が潜んでいるかわからない人間もそうは居ない。
Ki「パチュリー、どうしたのよ!」
慧音と幽香が会話をしている中でキンジーはシミュレーション内で行動してもらっている小町や妹紅のバックアップを行っていたのだが、ここで予想だにしていなかった出来事が起こる。
間借りしているL.S.I.A.近くのホテルで風邪気味、ということで療養中だったパチュリーがあわてたような様子でこの格納庫にやってきたのだ。
パチュリー「大変なことになったわ。レミィとフランがシミュレーションに……」
パチュリーの口から告げられるのはレミリアとフランドールがゼン帝国に連れ去られ、シミュレーションに放り込まれてしまったということ。
確かに前もってこうなるだろう、ということは予想はしていたのだが、彼女たちなら大丈夫と高をくくったのが間違いであった。
ゼン帝国は未知のテクノロジーを持っている、それを甘く見すぎていた。彼らにしてみれば人を1人や2人攫う事くらい簡単なことだ。
Ki「私のミスだわ……すぐにでも小町と妹紅にも事情を話すわ」
キンジーはすぐにシミュレーション内に居る2人に話があると告げ、すぐさまシミュレーションから此方へ戻ってくるように指示。
ひとまずここは全員で話し合ってすぐにでも対策を練るべきと考えたのだ。
幽香「レミリアなら大丈夫だと思っていたけれど、さすがは未知のテクノロジーを持つエイリアンね……どうやってレミリアの邸宅に侵入したのかしら」
慧音「彼女の住み所は現時点でもIAAもFIBも見つけることが出来ていない邸宅のはずだぞ」
レミリアのアメリカでの住処は企業のトップシークレットでもあり、その住所や所在地はFIBやIAAですらも今のところ掴むことが出来ていない。
ある程度の絞り込みでサンアンドレアス州内、ということまでは掴んでいるようだが、それ以上の進展はないということだ。
住処を知っている人間がレミリアを売った、と考えることもできるだろう。
だがシンジケートの面々でレミリアの住処を知っているのはごく一部であり、幽香ですらも知らない。
考えられるのはキンジーくらいのものだがゼン帝国を嫌うキンジーが仲間を売る行為をするとは到底考えられない。
妹紅「どうかしたのか?」
小町「なにかあったのかい?」
小町、そして妹紅がシミュレーションからこちらへ帰還。
キンジーは風邪気味で咳も出ているパチュリーに変わってレミリアとフランドールがゼン帝国に捕えられたということを説明する。
Ki「とにかく、彼女たちを探す必要があるわ。それにはいろいろと準備が必要なの」
少なくともインスティンクトに調べさせたシップの位置には一切誰も捕えられていないシップというものがなかった。
もちろんすべてのシップの数を把握しているわけではないので空きのシップに捕えている可能性も0ではないのだが、どちらにしても彼女たちの所在を掴むには1つしか方法がない。
幽香「2人を見つけるには彼女たちの精神と、このシップを直接つなぐ必要があるの。でもリスクが伴うわ」
Ki「ジニャックに私たちがここで解析を進めているということを報せることになるの。奴らのことだから15分もしないうちに取り囲まれてしまうでしょうね」
慧音「……いろいろと用意するものがある、ということだな」
Ki「ええ、その通りよ。まずは彼女たちの精神を見つける為にフラグを見つけないといけないわ。他にもいろいろと用意する物があるわね……仲間も大勢必要になるわ」
幽香とキンジーが説明したのはレミリアとフランドールを見つける方法。体の場所も彼女たちの精神の場所もわかっていない以上、まずは精神から見つける必要がある。
しかし精神の場所すらも分かっていない以上、まずは彼女たちのシミュレーションへと続くフラグや鍵といったものを見つけ出してシミュレーションから2人を救出する必要がある。
もし2人の精神を見つけ出すことさえできれば後はそこからネットワークを介して2人の体の場所を見つけ出すのみ。
その過程に行くまでが面倒なことになるのは周知の事実だが、今は考えている暇はない。
Ki「まだ救出できていない仲間がいるわ。シミュレーションの管制権をもう少しこっちに移してからやりたかったけどそうは言ってられないわね」
シミュレーションを解析するためには今よりももっと人手が必要になる。しかしシンジケートから人員を割こうにもそれぞれにそれぞれの仕事がある。
そうなってくると既に捕えられている仲間たちを救出する必要がある。そう、クロード・スピードの存在だ。彼を助け出してシミュレーションの解析をさらに進める必要がある。
今はとにかく猫の手ですら借りたい状況なのだ、1人居るのと居ないのとでは大違いになるだろう。
Ki「クロードを救出しに行くわよ。小町、シミュレーションへ行ってもらえるかしら? 幽香はマサコチームをこの場所へ派遣してくれるかしら? 他の2人は私のサポートに回ってちょうだい」
キンジーはそれを告げて早速クロードの救出へと取り掛かる。既にインスティンクトの調べのおかげでクロードの体がある場所は判明している。
そちらには小町の時と同じくアルターのマサコチームを派遣してもらうとしてキンジー、そして小町はクロードの精神の救出へと早速取り掛かる。
彼女たちのゼン帝国との戦いはまだ”始まった”ばかりだ。
Act.23/Act.25