サンアンドレアス 詳細不明
Zinyak(Zi)「……それは本当か?」
兵士「はい、奴らがあちらに寝返りました」
Zi「”反逆”がいかに重い罪なのか奴らはわかっていないようだ……しかしすぐにわかる時が来るだろう」
直属の兵士から報告を受け取るジニャック。
彼が受け取った報告は彼が手引きしていた組織、”レジスタンス”が敵側に寝返り、ゼン帝国に寝返ったということ。
ゼン帝国において裏切り……つまり”反逆”は最も重い罪として捉えられる。それを考えたとき、レジスタンスはシンジケートに着いた。
つまり、ゼン帝国を裏切ったことになるということだ。まだ彼はアクションを起こすつもりはないようだが、反逆を嫌う彼らのことだ。確実にアクションを起こすだろう。
Zi「それよりも例の姉妹はどうなっている?」
兵士「外部にソースが行かないようにはしているものの、外部から侵入を試みようとしている人間が居るようです」
Zi「そうか……くれぐれもシミュレーションから目を離すな」
兵士「イエッサー。」
ジニャックが口にした”姉妹”とはおそらくレミリアとフランドールのことと考えられる。
2人のシミュレーションは他のシミュレーションとは異なる形を取った、いわば試験的なもの。
本来なら2人の人間を一つのシミュレーションに”こちらが”放り込むことはしないのだが、相手は姉妹。おそらく悪夢も近いことが考えられるのだ。
それにシミュレーションの規模から言って2人が”ともに出会う確率”はかなり低いのだ。
サンアンドレアス レッドカウンティ
ロスサントスの北に位置するレッドカウンティ郡。
傾向としてゼン帝国はシップの多くを街中ではなく、あえて森の中や砂漠の中と言った田舎の方に隠している。
理由は不明だが、おそらく人目を避けてのことなのだろう。とは言っても調査の過程で街中にもいくつかシップは確認されているので、意図してやっているというわけではなさそうだ。
幽香「アルファチーム、配置に着いたかしら?」
隊員「こちらアルファ、総員配置に着きました」
幽香「了解したわ。くれぐれも救出するのは”お客様”だから怪我のないようにしてちょうだい」
今回もまた救出に参加するのはアルターのマサコチーム。やはり精鋭中の精鋭がそろっているマサコチームほど、使い勝手が良く、そして能力に優れた部隊はない。
どうもシップの警護に回されているゼン帝国ソルジャーはソルジャーの中でも下級に位置付けられる者たちが任せられているのか、あまり能力は高くないというのが前回の救出で判明した。
もちろん侮って居れば痛い目を見るので、侮ることはせず、しっかりと任務遂行の為に全力を尽くすのだが。
今回救出するクロードはキンジーとは恋仲にある人間だ。ともなれば極力怪我のないように救出したいと、幽香は考えていた。
隊長「シップの周りに6人か……総員構えろ」
アルファチーム隊長が敵の配置を確認したところで配置についている狙撃兵たちに指示を出す。
今回もおそらく簡単な仕事だ。相手が気付く前にすべての敵をスナイプする。派手な銃撃戦を起こすことなく、スマートにクロードを救出し、援護する。それだけのことだ。
隊長「総員、撃て」
一言、冷静にそれだけを告げて隊員に指示を送る隊長。
万が一に備えて突撃兵も用意している他、上空ではサベージ攻撃ヘリコプターも待機させている。おそらく前回を見るに今回も何事もなく遂行できるはずだろう。
一方……
ロスサントス L.S.I.A. 格納庫
幽香がマサコチームに指示をしている傍らで、キンジーはシミュレーションの解析とレミリアとフランドールのシミュレーションを見つけ出すための準備を刻一刻と進めていた。
クロードを救いだし、そして彼をシミュレーション31へと引き入れたまではよかったのだが、残念ながらその際に発生させた”ウィルス”を用いてもレミリアとフランドールのシミュレーションへと続くようなフラグやデータはソースには含まれていなかった。
もちろん継続的に続けて行けばいずれ彼女たちへのシミュレーションへ続く手がかりが流れてくるに違いないのだが、出来る事ならば早い所彼女たちを見つけてあげたいところだ。
Ki「手がかりはなし……でも別のシミュレーションからのデータは相変わらず流れてきているみたいね」
慧音「私の方で調査してみたんだが、どうやらクロードのシミュレーションの残留データからこっちのシミュレーションにネットワークを介して入ってきたウィルスがあるみたいだ」
Ki「ウィルス?」
リソースの中にはクロードのシミュレーションともレミリアたちに繋がるデータとも異なるシミュレーションのデータがこちらに流れてきている他、慧音の調査によればクロードのシミュレーションにある残留データからこちらに流れてきた、いわば「ウィルス」も確認できたらしい。
どちらにしてもこの2つは調べてみる価値に値するのでここは1度、ウィルスをアップロードしてリソースを流させてさらに向こうのデータを解析してみようではないか。
Ki「小町、聞こえてる?」
小町「ああ、聞こえているよ」
キンジーは現在シミュレーションの中で調査を進めている小町に声を掛ける。
ここからはキンジーの仕事でもあるがシミュレーションに居る小町の協力も必要不可欠となってくる。
Ki「HUBのGPSで設定した場所に向かって欲しいの。今からウィルスをアップロードするからそれを阻止しようとするエイリアンたちを少し片付けてもらえないかしら?」
小町「ああ、了解さね」
簡単に言えば「ウィルス・インジェクション」だ。
キンジーがウィルスをアップロードする間、それを阻止しようとするゼンを小町が始末するだけ。口で言うだけならとても簡単なことだ。
小町はHUBでいつものように車両を呼び出し、愛車のコケットパトカーでキンジーに指示されたポイントへと車を走らせる。
こうして再び街に目を向けると、やはり走っている車両が再び一部入れ替えられているようで、前見かけた車両を見かけなくなった代わりに新しい車両が街中を走り回っている。
どういう基準でこの車両が選ばれているのか。記憶によって形成されているはずのシミュレーションだが、半分くらいはジニャックの趣味で選定されている感じも否めない。
小町「ポイントに到着したさね」
Ki「それじゃあ始めるわよ」
こうしてウィルス・インジェクションは開始された。流石にアップロード直後ならエイリアンたちもその異変に気付かないことだろう。
しかし進行度が進めば進むほど、おそらくエイリアンの悪評度は確実に上昇するはず。出来る事ならあまり気付かれないことを望みたいのだが、ジニャックは常にこのシミュレーションを見張っている。
少しでも異変があればすぐにでもリカバリーに走るだろう。
小町「……来たみたいさね」
小町はシミュレーション内で愛用しているトンプソンガンを構える。続々とエイリアン車両に乗りつけてくるゼン帝国ソルジャーたち。
所謂サイバーカーと言われるものだが、ベースは現実世界にあるマンモス・パトリオットをベースとしているようで、色が違う程度のもの。
それはさておき、続々と集まってくるエイリアンたちに小町は次々とトンプソンガンの弾を的確に当てて行く。
まだ数は多い方ではないが、この調子だと数が多くなるのも時間の問題だろう。
小町「あとどれくらいかかりそうなんだい?」
Ki「えーっとそうね……あと2分もあれば完了するわ。大丈夫そう?」
小町「それなら大丈夫そうさね」
アップロードは通常かなりの時間がかかるのだが、シップに搭載されている装置が高性能ということ。
キンジーのハッキングの腕前がかなりのものと言うこともあってアップロードに必要な時間は通常の半分以下で済んでいるのだ。
次々とエイリアンたちを薙ぎ倒していく小町。残り2分も特に問題なく敵を始末し終えた。
悪評度が低いというのもあるだろうが、そこまで難しいことをやっていたわけでもないので当たり前と言えば当たり前だろう。
Ki「これで完了よ。少し待ってちょうだい……これはレミリアのシミュレーションの物ではない座標だわ。でも解析に掛けてみる価値はあるわ」
小町「レミリアたちのものじゃないのかい?」
残念ながらウィルスのアップロードに際してジニャックが流してきたリソースはどうやらレミリアとフランドールのシミュレーションの座標を示したものではなかったようだ。
とはいえ、先ほどから断続的にこのシミュレーション31に流れてきているデータがあるのでそのデータが送られてきている元の座標を示したものを得ることが出来た。
これが一体誰が囚われているシミュレーションの物なのか全くわからないのだが、どちらにせよそのシミュレーションを破壊して供給元を絶つ必要がある……。
Ki「ええ、残念ながらレミリアたちのシミュレーションの座標ではないわ。でもいくつかのフラグは見つけたからそれを元にもう少し解析すれば……戻ってきたみたいね」
小町「あたいもそっちに戻った方がいいかい?」
Ki「そうね、もう一度プランを練るから戻って来てちょうだい」
レミリアのシミュレーションに関する手がかりが何も見つからなかったわけではない。
少量ではあるが手がかりになりそうなフラグやソースを見つけることが出来た。おそらくこれらをもとにさらに狙ったところで解析を進めて行けばいずれはたどり着く事だろう。
さて、解析も一区切りついたというちょうどいいタイミングでクロードがこちらへと戻ってきたようだ。実に何週間彼と会っていなかったことだろうか。
どちらにしてもまずは彼と話をし、そして彼にもシミュレーションの解析に手伝ってもらうのが先決だ。
Act.25/Act.27
Zinyak(Zi)「……それは本当か?」
兵士「はい、奴らがあちらに寝返りました」
Zi「”反逆”がいかに重い罪なのか奴らはわかっていないようだ……しかしすぐにわかる時が来るだろう」
直属の兵士から報告を受け取るジニャック。
彼が受け取った報告は彼が手引きしていた組織、”レジスタンス”が敵側に寝返り、ゼン帝国に寝返ったということ。
ゼン帝国において裏切り……つまり”反逆”は最も重い罪として捉えられる。それを考えたとき、レジスタンスはシンジケートに着いた。
つまり、ゼン帝国を裏切ったことになるということだ。まだ彼はアクションを起こすつもりはないようだが、反逆を嫌う彼らのことだ。確実にアクションを起こすだろう。
Zi「それよりも例の姉妹はどうなっている?」
兵士「外部にソースが行かないようにはしているものの、外部から侵入を試みようとしている人間が居るようです」
Zi「そうか……くれぐれもシミュレーションから目を離すな」
兵士「イエッサー。」
ジニャックが口にした”姉妹”とはおそらくレミリアとフランドールのことと考えられる。
2人のシミュレーションは他のシミュレーションとは異なる形を取った、いわば試験的なもの。
本来なら2人の人間を一つのシミュレーションに”こちらが”放り込むことはしないのだが、相手は姉妹。おそらく悪夢も近いことが考えられるのだ。
それにシミュレーションの規模から言って2人が”ともに出会う確率”はかなり低いのだ。
サンアンドレアス レッドカウンティ
ロスサントスの北に位置するレッドカウンティ郡。
傾向としてゼン帝国はシップの多くを街中ではなく、あえて森の中や砂漠の中と言った田舎の方に隠している。
理由は不明だが、おそらく人目を避けてのことなのだろう。とは言っても調査の過程で街中にもいくつかシップは確認されているので、意図してやっているというわけではなさそうだ。
幽香「アルファチーム、配置に着いたかしら?」
隊員「こちらアルファ、総員配置に着きました」
幽香「了解したわ。くれぐれも救出するのは”お客様”だから怪我のないようにしてちょうだい」
今回もまた救出に参加するのはアルターのマサコチーム。やはり精鋭中の精鋭がそろっているマサコチームほど、使い勝手が良く、そして能力に優れた部隊はない。
どうもシップの警護に回されているゼン帝国ソルジャーはソルジャーの中でも下級に位置付けられる者たちが任せられているのか、あまり能力は高くないというのが前回の救出で判明した。
もちろん侮って居れば痛い目を見るので、侮ることはせず、しっかりと任務遂行の為に全力を尽くすのだが。
今回救出するクロードはキンジーとは恋仲にある人間だ。ともなれば極力怪我のないように救出したいと、幽香は考えていた。
隊長「シップの周りに6人か……総員構えろ」
アルファチーム隊長が敵の配置を確認したところで配置についている狙撃兵たちに指示を出す。
今回もおそらく簡単な仕事だ。相手が気付く前にすべての敵をスナイプする。派手な銃撃戦を起こすことなく、スマートにクロードを救出し、援護する。それだけのことだ。
隊長「総員、撃て」
一言、冷静にそれだけを告げて隊員に指示を送る隊長。
万が一に備えて突撃兵も用意している他、上空ではサベージ攻撃ヘリコプターも待機させている。おそらく前回を見るに今回も何事もなく遂行できるはずだろう。
一方……
ロスサントス L.S.I.A. 格納庫
幽香がマサコチームに指示をしている傍らで、キンジーはシミュレーションの解析とレミリアとフランドールのシミュレーションを見つけ出すための準備を刻一刻と進めていた。
クロードを救いだし、そして彼をシミュレーション31へと引き入れたまではよかったのだが、残念ながらその際に発生させた”ウィルス”を用いてもレミリアとフランドールのシミュレーションへと続くようなフラグやデータはソースには含まれていなかった。
もちろん継続的に続けて行けばいずれ彼女たちへのシミュレーションへ続く手がかりが流れてくるに違いないのだが、出来る事ならば早い所彼女たちを見つけてあげたいところだ。
Ki「手がかりはなし……でも別のシミュレーションからのデータは相変わらず流れてきているみたいね」
慧音「私の方で調査してみたんだが、どうやらクロードのシミュレーションの残留データからこっちのシミュレーションにネットワークを介して入ってきたウィルスがあるみたいだ」
Ki「ウィルス?」
リソースの中にはクロードのシミュレーションともレミリアたちに繋がるデータとも異なるシミュレーションのデータがこちらに流れてきている他、慧音の調査によればクロードのシミュレーションにある残留データからこちらに流れてきた、いわば「ウィルス」も確認できたらしい。
どちらにしてもこの2つは調べてみる価値に値するのでここは1度、ウィルスをアップロードしてリソースを流させてさらに向こうのデータを解析してみようではないか。
Ki「小町、聞こえてる?」
小町「ああ、聞こえているよ」
キンジーは現在シミュレーションの中で調査を進めている小町に声を掛ける。
ここからはキンジーの仕事でもあるがシミュレーションに居る小町の協力も必要不可欠となってくる。
Ki「HUBのGPSで設定した場所に向かって欲しいの。今からウィルスをアップロードするからそれを阻止しようとするエイリアンたちを少し片付けてもらえないかしら?」
小町「ああ、了解さね」
簡単に言えば「ウィルス・インジェクション」だ。
キンジーがウィルスをアップロードする間、それを阻止しようとするゼンを小町が始末するだけ。口で言うだけならとても簡単なことだ。
小町はHUBでいつものように車両を呼び出し、愛車のコケットパトカーでキンジーに指示されたポイントへと車を走らせる。
こうして再び街に目を向けると、やはり走っている車両が再び一部入れ替えられているようで、前見かけた車両を見かけなくなった代わりに新しい車両が街中を走り回っている。
どういう基準でこの車両が選ばれているのか。記憶によって形成されているはずのシミュレーションだが、半分くらいはジニャックの趣味で選定されている感じも否めない。
小町「ポイントに到着したさね」
Ki「それじゃあ始めるわよ」
こうしてウィルス・インジェクションは開始された。流石にアップロード直後ならエイリアンたちもその異変に気付かないことだろう。
しかし進行度が進めば進むほど、おそらくエイリアンの悪評度は確実に上昇するはず。出来る事ならあまり気付かれないことを望みたいのだが、ジニャックは常にこのシミュレーションを見張っている。
少しでも異変があればすぐにでもリカバリーに走るだろう。
小町「……来たみたいさね」
小町はシミュレーション内で愛用しているトンプソンガンを構える。続々とエイリアン車両に乗りつけてくるゼン帝国ソルジャーたち。
所謂サイバーカーと言われるものだが、ベースは現実世界にあるマンモス・パトリオットをベースとしているようで、色が違う程度のもの。
それはさておき、続々と集まってくるエイリアンたちに小町は次々とトンプソンガンの弾を的確に当てて行く。
まだ数は多い方ではないが、この調子だと数が多くなるのも時間の問題だろう。
小町「あとどれくらいかかりそうなんだい?」
Ki「えーっとそうね……あと2分もあれば完了するわ。大丈夫そう?」
小町「それなら大丈夫そうさね」
アップロードは通常かなりの時間がかかるのだが、シップに搭載されている装置が高性能ということ。
キンジーのハッキングの腕前がかなりのものと言うこともあってアップロードに必要な時間は通常の半分以下で済んでいるのだ。
次々とエイリアンたちを薙ぎ倒していく小町。残り2分も特に問題なく敵を始末し終えた。
悪評度が低いというのもあるだろうが、そこまで難しいことをやっていたわけでもないので当たり前と言えば当たり前だろう。
Ki「これで完了よ。少し待ってちょうだい……これはレミリアのシミュレーションの物ではない座標だわ。でも解析に掛けてみる価値はあるわ」
小町「レミリアたちのものじゃないのかい?」
残念ながらウィルスのアップロードに際してジニャックが流してきたリソースはどうやらレミリアとフランドールのシミュレーションの座標を示したものではなかったようだ。
とはいえ、先ほどから断続的にこのシミュレーション31に流れてきているデータがあるのでそのデータが送られてきている元の座標を示したものを得ることが出来た。
これが一体誰が囚われているシミュレーションの物なのか全くわからないのだが、どちらにせよそのシミュレーションを破壊して供給元を絶つ必要がある……。
Ki「ええ、残念ながらレミリアたちのシミュレーションの座標ではないわ。でもいくつかのフラグは見つけたからそれを元にもう少し解析すれば……戻ってきたみたいね」
小町「あたいもそっちに戻った方がいいかい?」
Ki「そうね、もう一度プランを練るから戻って来てちょうだい」
レミリアのシミュレーションに関する手がかりが何も見つからなかったわけではない。
少量ではあるが手がかりになりそうなフラグやソースを見つけることが出来た。おそらくこれらをもとにさらに狙ったところで解析を進めて行けばいずれはたどり着く事だろう。
さて、解析も一区切りついたというちょうどいいタイミングでクロードがこちらへと戻ってきたようだ。実に何週間彼と会っていなかったことだろうか。
どちらにしてもまずは彼と話をし、そして彼にもシミュレーションの解析に手伝ってもらうのが先決だ。
Act.25/Act.27