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ロスサントス ロスサントス港周辺
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Shaundi(Sh)「戻ってきて早々アンタたちの仕事を手伝わされるなんてね」
Eddie(Ed)「悪いな、ショーンディ。すぐにバックアップできるのがお前しか居なかったんだよ」

ロスサントス南部、ロスサントス港周辺。オーシャン埠頭にもほど近いここは貨物船が多く停泊する地帯。
隣接する地区にはロスサントス国際空港や工業地帯が広がり、サンアンドレアスの玄関口の1つと言える。

今回ラスベンチュラスからはるばる此処まで来たのにはある1つの理由がある。それは――。

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Franklin(Fr)「アレが今回のターゲットってわけか」

SUVの中から偵察するように海岸際に止められている一隻の船を見つめる。タグボート、所謂連絡用のやや大きめの船だが今回はこのボートに積まれている”貨物”がターゲット。
なんでも、これはサンフィエロとロスサントスの間を1週間に2度、往復しているものとバイスシティからはるばるこっちまで運んでくるケースの2パターンがあるらしく、どっちにもそれぞれ異なったドラッグが積まれているらしい。
前者にはありふれた白粉やロアダスト、後者には希少価値の高く、濃度の高い結晶が積まれているという話だ。どっちにしても、高額な貨物であるのに変わりはないだろう。

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Sh「とりあえず付近の防犯カメラを見る限りだけど、武器を持った奴が結構居るわね。ざっと10人くらいかしら? それとは別に車に積んでる奴らも居るわよ」
Fr「まぁ良くある感じってことだな……さて、どうする、エディ」
Ed「そうだな……スナイプした方が安全ではあるだろうな、人数的に」

ショーンディがハッキングで視認する限り、護衛が10人ほどで輸送している奴らが数名。船からバンへと”貨物”を移し替えているようだ。
事前に入手した情報によれば中身は上物の結晶。バイスシティから輸送されてきた物資というわけだ。
とは言え、護衛が10人を超えている現状、このまま正面切って突撃するのはあまり効率的とは言えず。そうなれば手段は1つだけしかない。遠方からの狙撃だ。

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車を降り、近くのコンテナによじ登る2人。そして構えるスナイパーライフル。
マクマヌス2020、最新式のスナイパーライフルでAS-50をベースにマクマヌス社が手を加えた対物ライフルである。人体にはもちろん、乗り物などにも効果は絶大なライフルだ。

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Fr「エディ、準備は良いな?」
Ed「OK、殺ろう」

スコープを構えたフランクリンはエディに呼びかける。お互いに準備は済んだ。それをお互いで確認すれば照準を護衛に合わせてトリガーを引く。

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「クソッ、スナイパーだ!!隠れろ!!」
「どこに居やがる!!」

1人、そしてほぼ同じタイミングで2人目がやられたこと、そして銃声に気付けば混乱状態に陥る現場。
カバー体勢に移る者も居れば、スナイパーを見つけようと銃を構えている者も居る。
一度見つかってしまえば、いくら距離が離れているとはいえ、護衛が持つ武器はM4カービンなど、そこそこ射程距離の長い武器。集中砲火を浴びれば負傷しないとは断言できないのだ。

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次から次へと照準を合わせてはトリガーを引いて行く2人。
視認できる限りの敵を、気付かれる前に始末すれば2人はコンテナを降りて、すぐに武器を持ち変えて貨物のある場所へと走る。

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ダダダダダダ!!

こちらに気付くなり発砲してくる残党。すぐさま持っているMP5で応戦し、始末する2人。既に敵は大体蹴散らしたようだ。
あたりに転がるのは死体と彼らが落とした銃だけ。そして詰み込み途中で放棄されたであろう”貨物”。

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Fr「増援が来る前にさっさと残りを積み込んでトンズラするか」

フランクリンとエディは辺りに転がる残りの貨物を近くに止めてあるバンへと運ぶ。
途中まではプアホワイトと、取引相手と思われるギャングが詰み込んでいたため、残りあとわずかの貨物は3往復程度で積み終える。

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運転席にはフランクリン、助手席にはエディが座り、バンをラスベンチュラスの拠点へ運ぶためにロスサントス港から北上する。
現時点では敵の増援は確認できない。それはショーンディも確認済みの事で、ここまでは実にスムーズ。
このまま何もない事を願いつつ、車を発進させる。



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