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ラスベンチュラス スパイニーヘッド 燃料補給基地
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STAGの最後の砦。サンアンドレアスに存在するすべての前哨基地が完全に機能を失い、研究施設として使用されていたエリア69はその不祥事から使用禁止。
再び米軍がコントロールする物へと戻された。残るSTAGの施設は、燃料補給基地としての本来の用途に加えて、作戦司令部が置かれているここ、スパイニーヘッドの燃料補給基地のみだ。

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幽香「議会が解体を決定しても、撤退しないなんて、往生際が悪いのね」
Tylor(Ty)「どうせあのチェイスとかいう司令官が好き放題やってるんだろ」

今回、IAAからの協力依頼を受けて、シンジケートの組織が参加し、STAGの制圧に訪れた。
既に一度、政府側からSTAGおよびSTAG司令官のチェイス・ライトに撤退命令を出したようだが、それを無視。STAGは変わらず居座り続け、戒厳令を敷いたままだ。
だが、それももう終わり。サンアンドレアスのSTAG関連施設はここ以外の制圧を完了。残すここさえ制圧できれば、晴れてサンアンドレアスには平穏が訪れる。

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Ty「さ、おっぱじめようぜ」
Sasha(Sa)「予定通り、進めましょう!」

アルターの幽香とマサコチーム、そしてルチャドールズは正面を突破し、陽動作戦を行う。
対するIAAとスカーレットグループは裏から侵入し、STAGの資料の回収、および司令官であるチェイス・ライトの確保を行う予定だ。
また、基地の機能をすべて停止させたと言えど、STAGの規模は大きく、増援部隊がやってくる可能性も十分考慮し、ここから少し離れた場所では増援部隊を食い止めるためにレジスタンスとホワイトロックファミリーが待機している。

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幽香「エリーから話は聞いていたけど、荒々しいのが好みのようね?」
Ty「派手にぶちかますのがアタシたちのやり方さ」

陽動作戦開始早々、ボスはロケットランチャーでSTAGのインサージェントを狙い撃ちし、破壊。
そのまま正面ゲートを突破し、駐車場を陣取る。無論、ここまでは作戦通りだ。しかし、ここは仮にもSTAGの本拠地。そう生半可にはいかないだろう。

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「敵襲だ!急げ急げ!!」

STAG隊員たちも侵入者と聞きつけてはすぐさま、隊列を組んで大勢でルチャドールズとアルターに挑む。
彼らの中にはエリート兵も存在し、他の隊員よりも確実に弱点を狙って銃撃してきているようだが、彼らの前ではどんなエリートであろうと、敵うはずもない。

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Ty「まったく、コイツらもう少しアタシたちを楽しませてくれたっていいのにな」
幽香「あまり余裕を書いていると痛い目見るわよ?」

ボスはお得意のトリガーハッピー戦法でK-8クルコフを四方八方に発砲する一方、幽香は愛用の大口径のデザートイーグルで確実にSTAGの頭を狙い打つ。
両者の戦い方は全く持って真逆とも言えるが、スキル的に見れば2人とも優れた能力を持つ。真逆だからこそ、それぞれの弱点を補い合い、こうして無敵とも言える兵隊を造り出せているとも言えるだろう。

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Sa「マズいです!ミニガンを持ったSTAGが数人居ます!!!」
Ty「クソっ、またミニガンかよ」
幽香「まったく……言ってる傍からこうなるんだから。エリー、聞こえてる?」
エリー「ええ、聞こえてるわよ」
幽香「”彼”をお願い」

STAGもそう易々と制圧される気がないのは明白だ。ましてや、最もSTAGが敵対するシンジケートに制圧されるともなれば、司令官のチェイスのプライドが許さないだろう。
またしても、ミニガンを持った兵士を複数人投入すれば、一気にミニガンを照射し始める。
奇しくも避けきれずに、ミニガンの銃弾を浴びせられるマサコチームやルチャドールズのメンバー。数人とは言えど、戦力が削がれるのはやはり痛手だ。

だが、幽香はこんな時の為に”秘密兵器”を用意していた。用意周到で、作戦を計画・実行する際は必ず複数のケースを考えて準備に移るのだから、抜かりない。

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エリー「いいけど、あんまり乗り気じゃなさそうよ?」
幽香「関係ないわ。彼には狙撃手としての素質はあるもの。彼に撃たせて」
エリー「わかったわ。……ヨーヘイ、教えた通り、その銃を使って幽香達を援護して」
Yohei(Yh)「本当にやらなきゃいけないのか?」
エリー「時間がないの、見殺しには出来ない事くらいあなたが一番理解している」

幽香からの無線を受け取りながら、エリーは自身の隣で最新のスナイパーライフル、マクマヌス2025を持つヨーヘイにすぐに狙撃して援護するよう、指示を出す。
しかし、折衝に対してどこか怯えている彼は銃を持ちこそしているが、あまり乗り気ではないようだ。
だが時間はあまりない。このまま放置すれば、ミニガンに耐えられずに幽香やボスたちはSTAGに始末されてしまう事だろう。
それを唯一打破出来うる力を持つのは彼だけだ。

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Yh「チッ……やるしか、ねえか………」

スコープを覗きこめば、照準をミニガン持ちのSTAGに合わせるヨーヘイ。
そしてそのままトリガーに指を掛けて、引く。射出される弾丸は大口径の物で、マクマヌスのこの2025年モデルは所謂”対物ライフル”だ。
装甲車や装甲の薄い戦闘車両なら簡単に無力化が出来る代物。人体に使えば、そのダメージは計りきれない。

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「ぐはっ」
Ty「おい、なにがあったんだ?」
幽香「援護射撃よ」

突如として崩れ落ちて行くSTAG兵士。その様子を見たボスは何が起こっているのか戸惑いを覚えるが、その答えを幽香は知っている。
そう、この援護射撃はヨーヘイの物だ。対物ライフルはその反動が強く、連射するには不向き。しかし、ヨーヘイはどうだろう。
筋骨隆々な彼はその強い反動をもろともせずに、普通のライフルを使うのと変わらないレベルで扱える。

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エリー「スコア的に優れていたけど、初戦でここまで出来るなんて……」
幽香「私の見る目、間違ってないでしょう?」

幽香は彼にアルター社のマサコチームのテストを1度受けさせた。
その際のスコアは非常に優秀であり、実戦でいきなり戦闘に陥っても難なく対処できるレベルだ。
もしかすると、彼は元々どこかでこういった戦闘に慣れていたのかもしれない。そこは神のみぞ知るところだが。
しかし、そんな彼でも欠点は存在する。もっとも大きく影響が出ると懸念しているのがメンタル面だ。
思春期の子供のような不安定さを彼は持っている。その理由はイマイチハッキリしないが、動物の心理、精神面はいつだって明白に答えが出せる物では無い。

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ミニガンの脅威を排除したアルターとルチャドールズは再び動き始める。
シンジケートの総力を注いで、弱体化してきているSTAGを叩いてる今、徐々に敵の猛攻も緩いで、確実に”勝利”の手応えを感じ始めている。
だが、油断は禁物だ。ここにも、強力な兵器の数々がある事を彼らは把握している。

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Ty「文たちの方はどうなってるんだ?」
Sa「どうやらチェイスを追い詰めたようです」

銃撃戦の一番の目的は、STAGを壊滅させるのと同時に司令官であるチェイス・ライトの確保だ。
一筋縄で行かないことくらいは容易に想像が付く。人体実験に着手するような連中に指令を出し、自らも武器を持って戦う様な奴なのだから。
しかし、シンジケートの前ではどうだろう。流石の彼も、シンジケートに太刀打ちする事はそう容易ではないだろう。
気付けば、彼の確保まであと一歩まで迫ってきているらしい。このまま捕まえてしまえば、後はこっちの物。

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Chase(Ce)「チッ、追いついて来たか」

チェイス・ライトはCharaとの一線を交え、彼女をあしらう事に成功する。
……というよりも、あしらえて当たり前だろう。Charaはナイフで挑んできたのに対し、彼は愛用のバイパーライフルで彼女に挑んだ。
言わずもがな、近接武器と飛び道具とでは圧倒的に飛び道具の方が有利なのは当たり前だ。

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チェイスは文達IAAがこちらに近づいてきているのを察すれば、駆け足でヘリポートを登ってゆく。
ヘリポートには彼が使用している戦闘機、F-69 VTOLを止めてあり、彼はそれで逃げる手筈だ。
彼は既にSTAGを見限っており、いずれ崩落するだろうと予想していたが故の用意周到さ。
ましてや、ありとあらゆる資料や武器をあらかじめ、この戦闘機に搭載して居たのだから、抜かりないとも言えるだろう。

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F-69 VTOLに乗り込めば、そのまま駆けつけてきたIAAの面々をあざ笑うかのように、機首をヘリポートに向ける。
そしてニッコリと笑みを浮かべれば、そのままVTOLモードから飛行モードへと切り替えて、そのまま燃料基地を飛び立っていく。

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文「間に合いませんでしたか……!」

ここまで来て、メインターゲットである彼を取り逃してしまうとは思いもしなかっただろう。
だが、目的であるSTAGの解体任務は遂行されたので、結果オーライと言えば結果オーライなのかもしれない。
とは言え、シンジケートにしてみれば、敵対組織のボスを取り逃がしてしまうのはかなりの痛手であるのは間違いない。

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Sa「チェイスに逃げられたようです……」
Ty「クソッ、あの野郎……次会った時には絶対あの首を引きちぎってやる」

文の無線を聞いてサーシャはそれをそのまま繰り返すようにボスに伝える。
”チェイスを取り逃した”、これが意味するのはアイツがまた戻ってくるかもしれない、という危機。
だが、そうなれば確実に彼の命はないだろう。そして同時にボスへ決意する、必ずチェイスを見つけ出して、始末すると。